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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.511 年末年始の渋谷でまさかのジーン・ケリー
 渋谷の映画館シネマヴェーラでは年末年始にかけ「映画史上の名作」特集が組まれました。魅力的な作品も多くていつもなら皆様にコラムで情報をお伝えしてましたが今回に限ってしくじりました。先に取り上げた「イースター・パレード」を観に行った時に貰ったチラシを見てまさかのタイトルが目に入りました。
 「でっかく生きる」なる映画で、原題が“Living in a Big Way”そうジーンケリーの日本で公開されなかった1947年のMGMミュージカル作品なのです。なんで渋谷で?とは思いつつも毎回通いました。
 もちろんビデオもDVDも持ってますけど。
 ダンスナンバーが3つ(コラムVol.173で紹介済み)しかないので少々キツかった映画ですが、今回字幕入りでしたのでなかなか面白かったですし、今までわかりずらかった部分がやっとつながりました。現在、原題をYouTubeで検索すると予告編と共に、各ナンバーを断片的になら見ることが出来ます。
 劇場では、さまざまなジャンルの作品を2本立てで上映されているのですが、残念なのはバランスの悪さでした。例えば「イースター・パレード」と「でっかく生きる」ならMGMミュージカルの最強ペア、白川君たちが出演した番組みたいにアステアvsケリーがテーマになったのに。
 「ミュージカル映画+サイレント映画」とか「ミュージカル映画+イタリアのリアリズム映画」では、例えばミュージカルファンの方はミュージカル映画だけ観て帰ってしまいますからね。映画終了後観察していたら、実際そうだったので残念な気持ちになりました。プログラムを組む劇場スタッフの方だってきちんと2本共観ていって貰いたいでしょうに。
 最近コラムに掲載したスターの作品がプログラムにありましたので書いておきましょう。
 オードリー・ヘプバーン(コラムVol.490)がイギリス時代に主演した「初恋」やヘディ・ラマール(コラムVol.453)がボブ・ホープと組んだ「腰抜けモロッコ騒動」などの上映がありましたので一応お伝えしておきましょう。
 この上映会は1月下旬まで続くので、同じくコラムVol.397ギャツビー演じた俳優として取り上げたアラン・ラッドの出世作「拳銃貸します」などのサスペンスや探偵映画の上映にはまだ間に合いますので、興味のある方はぜひいらしてみては?

天野 俊哉




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