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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.48 DVD新譜情報 3
今回は、コラムVol.13でもご紹介した書店で買える\500DVD情報をお届けします。
最近では便利な機能付きのものも出てきました。

ジーン・ケリーがトム&ジェリーとタップ競演「錨を上げて」
(1/19発売)

今では、多くのメーカーから発売されている「錨を上げて」(1945年)ですが、このコスミック社版はチャプターでタップ・シーンが出せるのでおススメです。

チャプターC “I Begged Her”
ケリーと当時のアイドル歌手フランク・シナトラのタップ・デュオ。シャフルもスラップも使わずシナトラを立派に踊らせてしまったケリーの振付センスに脱帽。
チャプターG “The Worry Song”
この映画のハイライトです。アニメのキャラクターがタップを踏んだのは、1930年代のディズニーのミッキーマウスが最初です(コラムVol.19をご参照)。「錨を上げて」でミッキーマウスと踊ることを思いついたケリーは、その競演をウォルト・ディズニー氏に申し入れましたが、第二次世界大戦中、政府の要請でプロパガンダ映画(ドナルド・ダックがドイツや日本をやっつけるアニメ)の製作に明け暮れていたディズニー氏の返事は、たった一言“No”。 仕方なくケリーは、当時新人であった「トム&ジェリー」を代役に立てたそうです。ケリーのダイナミックなダンスもさることながら、ネズミのジェリーのチャーミングな表情にもご注目を。
チャプターI “Mexican Hat Dance”
ケリーと少女のデュオ。アニメや動物、子供と共演しても全然食われることのない、ケリーのパーソナリティに驚きます。
チャプターJ “La Cumparsita”
タンゴの名曲を使ったケリーのタップ・ソロですが、ダンスの部分以上に後半のアクション・シーンのインパクトが強烈です。

140分の大作ミュージカルなので、全部観るのがきつい方は歌や踊りだけピックアップしても十分楽しめます。

アステア&ロジャース「有頂天時代」登場 (2/19発売)
Y's NEWS(新聞)で取り上げた「フレッド・アステア自伝」を、何と買って読んだ(!)という若い生徒さんから、「アステアの映画は、どれを観たら良いですか?」と聞かれた時、ふと頭に浮かんだのが「有頂天時代」(1936年)でした。そう、これは面白く出来ているし、タップが良いです。
アステア&ロジャース(以下、A&R)映画も6作目とあって、マンネリを避けるために、名監督ジョージ・スティーブンス(のちに「シェーン」「ジャイアンツ」を作る)が連れてこられ、ドラマの部分を強化。「ロバータ」と同じく、ジェローム・カーンが大人っぽい曲を用意しました。そのうちの1曲がオスカーを受賞しています。
タップが3曲というのは少なめですが、A&Rのタップ・デュオの最高傑作“Pick Yourself Up”が観られます。ドラマの部分から、歌へ、踊りへの流れがスムーズで、演出のうまさを感じさせるナンバーです。先頃、NHK・BSで本間憲一さんと島田歌穂さんがこのタップ・ナンバー(振付はハーメス・パン)をうまくコピーして踊っていました。
もう1曲、A&Rの“Waltz in Swing Time”もタップですが、見せ場は何と言ってもアステアのタップ・ソロ、“Bojangles of Harlem”です。
“Top Hat”と共に彼のベスト1とも言えるパフォーマンスで、誰にも真似の出来ない“本物のタップ・ダンス”が観られます。劇団四季でも上演された「クレージー・フォー・ユー」で、振付のスーザン・ストローマンが、このナンバーでのアステアとコーラス・ガールのフォーメーションをそっくり使っています。
タップではありませんが、ラストの“Never Gonna Dance”でのA&Rデュオがとてもドラマチックです。アール・デコ調の豪華なセットが踊りを引き立てています。
もう、70年も前の作品でありながら、現在でも多くの映画・舞台人がこのA&R映画の影響を受けています。ブロード・ウェイで失敗したミュージカル「Never Gonna Dance」は、この「有頂天時代」の舞台版です。
日本版(2005年)では、V6の坂本昌行さんと紺野まひるさんが、A&Rばりにタップを踏んでいました。さらに昨年大ヒットした映画「THE 有頂天ホテル」も、この「有頂天時代」からタイトルをつけたそうです。嬉しいことです。

天野 俊哉





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