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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.756 生誕100年アンソニー・クイン〜ダンスが魅力的な土臭い名優
 ハリウッド映画からヨーロッパ映画まで1930年代から半世紀以上にわたり幅広く活躍した名優アンソニー・クイン(以下AQ)が生誕100年を迎えます。
 日本でもそうですが、ハリウッド映画でも敵役専門の俳優がいます。殺される悪役ならまだカッコいいのですが、敵役はホント後味が悪いものです。デビューしてから10年以上にわたりAQは正にこの敵役が多かった!先の生誕100年で取り上げたアン・シェリダン(コラムVol.728)とダンスチームを組んだ「栄光の都」でもAQは、主役のジェームス・キャグニーの人生を狂わせ失明までさせてしまうのです。酷い奴でしょ。
 そんなAQですが、1950年代に入りエリア・カザン監督の「革命児サパタ」ではアカデミー助演男優賞を受賞したり、イタリア映画の巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の名作「道」などに主演しインターナショナルな俳優として有名になりました。今回このコラムを書くにあたり私は「道」を観たことが無かったのですが、偶然3月7日からの1週間早稲田松竹という名画座で「道」が上映されたので飛んで行きました(同時上映は先日追悼コラム(Vol.732)を書いたばかりのアニタ・エクバーグ主演「甘い生活」でした)。
 AQはそのルックスから、ポマードで髪を固めスーツを着るとキザで嫌味な男になってしまうせいか、「道」における怪力男ザンパノの様に髪はぼうぼうで髭面の土臭い役を演じる事で敵役から脱皮することが出来た様です。
 私の中では、もう少し歳を取ってから主演した「その男ゾルバ」がAQを名優として意識した作品でした。ハリウッド映画ではありましたが、ギリシャのマイケル・カコヤニス監督とのタッグが成功しゾルバはAQの当たり役の1つとなりました。この作品にはギリシャ人のAQと白人の男性が浜辺でギリシャの民謡を踊る楽しい場面があります。先の「栄光の都」のダンス場面と共にミュージカル映画以外で私の好きなダンス場面のベスト10に入ります。
 ダンサーではないのに魅力的なダンスを印象付けたアンソニー・クインの名前を皆様も是非覚えておいて下さいね。

天野 俊哉




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