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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.361 気になるDVD「姉妹と水兵」(1944)
 第二次世界大戦の1944年、MGMが売り出し中の3人の若手スター、ヴァン・ジョンソン(コラムVol.95)、ジューン・アリスン(コラムVol.43)、そしてグロリア・デ・ヘヴンを主役に、ショー・ビジネス界のスターたちをずらり並べたミュージカル大作です。
 大作とは言ったものの、人物を除くとかなり安上がりな作りです。画面は白黒、衣裳は軍服、セットはナイトクラブか巨大倉庫。唯一、J.アリソンが見るドリーム・シークエンスのみでMGMらしい豪華さが味わえる程度です。あと、ダンス・ナンバーが弱くて、一人くらい良いダンサーを用意してほしかったと思いました。
 こういった70年前の映画を観る時に困るのが、目の前で歌ったり踊ったり演奏している人たちが誰でどのような人なのかわからないことです。私がそばに居て解説出来れば良いのですが・・・。ただし、この作品はその点とても親切で、セリフやら司会者もしくはスクリーンの外から人物紹介があるのです。「あの男よりハリー・ジェームスの方がマシよ」とか、「リナ・ホーンが歌います」など、これは助かります。
 映画全体を通してのスターは主役3人よりも、10曲以上の見せ場があるバンドリーダーでトランペッターのハリー・ジェームスです。MGM映画と契約しており映画スター並みの人気がありました。ほとんどバックグラウンド無し(ソロに近い演奏)で聴かせるトランペットの“Estrellita”がすばらしい。楽団による演奏シーンも、彼自身の魅力をはじめ、アレンジメントの才能、楽団の演奏力、どれをとっても文句なしです。MGMの一流のカメラ、照明技術がハリーを最高の美男子に見せているのも見逃せません。
 私がおススメしたいのが、映画がスタートしてオープニングの25分間。タイトル・ナンバーからヴォードビリアン、ジミー・デュランテの歌、J.アリスンとG.D.ヘヴンのスマートなダンス・メドレー、ハリー・ジェームス楽団のスイング演奏とサヴィア・クガート楽団のラテン演奏、そしてリナ・ロメイからカルロス・ラミレスのバリトンまで、セリフと芝居を短くして音楽シーンがテンポ良く展開します。
 「姉妹と水兵」は3月25日、ジュネス企画より¥5,040で発売されます。

天野 俊哉




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