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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1360 生誕100年記念ジョーン・フォンテイン〜東京生まれのハリウッド美人女優
 アカデミー賞受賞者であり、1940年代のハリウッドを代表する美人女優のジョーン・フォンテインが今月生誕100年を迎えます。
 これまで私の中では、ジョーンと言うと《悪運に取りつかれた不幸な女優》みたいな書き方ばかりしてきました。2013年12月に亡くなった時の追悼コラム(Vol.506)は酷かった!
 ジョーンと確執のあった姉で女優のオリビア・デ・ハヴィランドの生誕100年コラム(Vol.1088)ではもっと酷かった!反省。
 という訳で、今回はおめでたいお誕生記念なので彼女の華やかな映画女優としてのキャリアをキチンと、はい、キチンと取り上げたいと思います。

 ジョーンは20歳の時に『踊る騎士』で、ダンスの神様フレッド・アステアと共演してミュージカル・デビューして、ほんの短いダンスをデュエットしております。コズミック出版のフレッド・アステアDVD BOXでその可憐な姿を観ることが出来ます。
 さて、ジョーンのキャリアで最大の恩人は、プロデューサーのデビッド・O・セルズニックとサスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督です。
 名優ローレンス・オリヴィエとの『レベッカ』での若妻役が見事でした。逆算すると、若干22歳だったのですね。ヒッチコック監督との2作目の『断崖』で、1941年のアカデミー主演女優賞を受賞しました。

 ジョーンの雇い主であるセルズニックは、スター達を飼い殺しにする事で有名で、ヒッチコック監督も、ジョーンも、ジョセフ・コットンも、そしてイングリッド・バーグマンも皆その犠牲になっていたのです。それに加え、ジョーンは脚本を読みこなすには力不足だったのでは?自分に相応しい作品を見抜けなかった!とも思いました。

タイロン・パワー主演
『純愛の誓い』
シャルル・ボワイエ主演
『永遠の処女』
オーソン・ウェルズ主演
『ジェーン・エア』
 『断崖』に次いで主演したこれら3作品は、スター男優との共演であり、しかも話題作や大作。ジョーンは美しく輝いてはいましたが、果たして出演するべきだったのか?特に『純愛の誓い』はひどい脚本でした。
 さらに1940年代後半からの
ビリー・ワイルダー監督
ビング・クロスビー主演
『皇帝円舞曲』
マックス・オフュルス監督
『忘れじの面影』
ウィリアム・ディターレ監督
『旅愁』
等は、ハリウッド映画での名監督作品でありながら、いずれも成功作品とはならなかったのです。特に『旅愁』は、日本では『哀愁』や『慕情』と並ぶ恋愛映画の名作として名高いのですが、最近観直してみたら、あまりのストーリー展開にがく然としました。

 ただ、1994年の70代まで映画やテレビに出演が続けられたのはジョーンにとって幸せでだったと思います。
 彼女には、近年のジュリア・ロバーツやグウィネス・パルトロウみたいに《映画会社のオスカー女優離れ》が無かったからです。
 ギャラやプライドなんか気にせず、出たい映画には出る!主義だったのかも知れませんね。
 見習わなければ!

 さあ皆さん、今回はジョーン・フォンテインがそれほど不幸には感じなかったでしょ?

天野 俊哉



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