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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1344 パティ・デイビスさんの自叙伝をゲットしました!
 「パティ・デイビス?
 ダレデスカ?ソノヒト」
 皆さまのうんざりした表情が目に浮かびます。
 自叙伝のタイトルが
 『わが娘を愛せなかった大統領へ』
 つまり大統領の娘なのデスネ?
 でも《デイビス大統領》なんて記憶ないなあ〜。
 実は、デイビスはお母様の旧姓であり、お父様の名前がロナルド・レーガンなのです。
 ああっ、先日横須賀港から出港した空母ロナルド・レーガンがお父様。
 違います。
 そっちじゃなくて、アメリカ合衆国第40代大統領ロナルド・レーガンの方です(すでに生誕100年コラムVol.224に取り上げてますので、是非ご覧ください)。
 なるほど。
 で、パティさんのお母様がナンシーさん。昨年の春に亡くなられ、そちらも追悼コラムVol.1025を書きました。
 私はその中でキティ・ケリー女史という、アメリカの文春記者みたいな凄腕ライターの書いたナンシー大統領夫人の本に触れました。私はナンシー・デイビス→ロナルド・レーガン夫人→大統領夫人のナンシーさんを大変慎ましい女性だと思っていたので、何故そこにキティ・ケリー女史が登場するのか?不思議に思いつつペンを置いたのですが、すっかり忘れ去ったタイミングで今回のパティさんの本に出会いました。
 レーガン大統領とナンシー夫人のハリウッド出身のキャリアはコラムを読んでいただくとして。

 まずこの本の表紙を見てください。淋しそうな少女の絵が描かれていますが、まさに本の全てを物語っています。
 幼少の頃から続く母親との葛藤を綴っております。いつもいつも母親からぶたれているのに父親はその事実に背を向けている!怖い話の連続にページをめくる手も凍りつきます。
 まだレーガン氏が政界入りする前の1950年代、テレビの家庭訪問番組や雑誌の取材の時に限って、カメラの前では「一家四人が揃って笑顔になる」というのが唯一笑える部分かも知れません。パティさん曰く、父と母にとって大切なのは夫婦二人と政治だけ、だそうでパティさんと弟さんをはじめ、レーガン氏の前妻の子供はもう別の国の人、他人みたいな位置付けだった?
 今までにも、ナンシー夫人と同じハリウッド女優のジョーン・クロフォードや日本の女優小川真由美さんの娘さんの自叙伝がありましたが、あくまでもタレントしたのでね。
 パティさんの場合、タレントの娘→知事の娘→そして大統領の娘なのでスケールが違いすぎます。
 とは言え、パティさんがこの自叙伝を書かなければ!と決心したきっかけが先のキティ・ケリー女史の《ナンシー夫人暴露本》だったそうですが、そこらの神経も私には理解出来ません。
 しかもこの本が出版された1996年は、まだご両親共に健在だったので、つまりは言葉でのご両親への復讐ともとれるわけですよね。
 摩訶不思議な世界だ。
 あまりにエキセントリック過ぎて文章が上手くまとまりませんでした。

 改めて平凡な家庭に生まれ育った環境に深く感謝いたします。

天野 俊哉



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