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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.835 角田健一ビッグバンド・コンサート
 今年結成25周年を迎える角田健一さん率いるビッグバンド(以下角健BB)のコンサートが文京シビックセンターにて行われました。
 私が初めて角健BBの演奏を聴いたのが外苑前のマンダラ。先頃、橋本祥さんと加藤忠君が出演されたライブハウスですね。
 当時は終戦直後から活動している長老バンマス率いるビッグバンドが幅を利かせていて、若いバンマスの方々はまだまだ肩身が狭そうでした。どことなく当時のタップ界と似ていた事から、そんな中で頑張っておられる角健BBを応援するようになりました。
 角田さんがそれまでの日本のバンマスと違うのは、徹底的にビッグバンドサウンドの編曲を研究し尽くした点だと私は思います。よって先ずは編曲をベースにプレーヤーに勉強をさせて腕を磨かせ自分達のビッグバンドサウンドを作り上げて行く。加えて日本ならではのの自分達の新しいサウンドを追求しました。それは民謡や日本の伝統的な音楽を演奏するとかではなく、あくまでも角田さん独自のオリジナルサウンドの確立でした。
 かつて日本青年館で行われた日本を代表するビッグバンドが集まるビッグバンド・コンサートにおいて、ベテラン勢が往年のアメリカのビッグバンドのコピー演奏をするだけなのに対し、角健BBは先に述べたこだわりのある演奏で私達の心を掴みました。
 とは言え今回25周年記念コンサートの会場はキャパ2000の大ホール。いつもの新宿ピットインや紀尾井ホールの様なわけにもゆかないだろうと心配しながら会場入りをしました。もちろんそれは集客の事ではなくて選曲の事です。
 私が座った二階席には私の両親世代の方々が多数見えているし。
 なるほど!第一部はかなり保守的な選曲でしたね。それでもスタンダードなナンバーをより完璧にこなしてゆくメンバーやソロイストに大きな拍手を送りました。
 ペギー葉山さんをゲストに迎えた第二部の“It's Been a Long Long Time”などでも、ハリー・ジェームスが10本以上の弦楽器を加えて演奏をしていた時代の楽曲を角田さんはムードあるアレンジで演奏していました。
 角田さん自身「かつてのコンサートでは8割がオリジナルでした」とMCで軽く触れていましたが、ビッグバンドもビジネスですから仕方ないと思いました。それでも角田さん作曲の新曲“スイング・エクスプレス”では本来の角健BBの底力を十二分に発揮していました。相変わらずスピーディーな凄い演奏で、とても嬉しかったですね。
 帰宅して5周年記念コンサートの時のプログラムを見たら、角田さん以外に今回まで20年続いているメンバーがお二人だけでした。音楽界もタップ界も同じ様なものなのですね。
 これからも素敵なビッグバンド・サウンドを聴かせてください。
 Y'sコラムVol.346に角田健一ビッグバンド関連記事ありますので、多少重複しますがご一読下さい。

天野 俊哉




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