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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.686 生誕100年ラリー・パークス〜吹替え俳優として有名に
 1940年代にコロムビア映画会社で助演格俳優としてスタートしたラリー・パークス。
 やがて、1920年代に舞台で、1930年代にハリウッド映画で、1940年代戦時中には全世界でアメリカ軍の慰問活動で大活躍した歌手のアル・ジョルスンの伝記「ジョルスン物語」でジョルスンを演じて大スターの仲間入りに。歌声だけはアル・ジョルスン本人が担当しました。
 私はアクが強い本物ジョルスンを観る前に、「ジョルスン物語」の優しくて好感のもてるラリー・パークスの偽ジョルスンに触れました。それから35年たちますが、未だにジョルスンの歌声を聴くとラリー・パークスの顔が浮かぶほど素晴らしい映画でした。
 あまりにそのインパクトが強かったので、リタ・ヘイワースやエリザベス・テイラーとの共演作品を観ても俳優ラリー・パークスの存在にピンと来なかったほど。
 さらにラリー・パークスは映画界に入る前の若い頃、共産党員だった為、1940年代にハリウッドを襲った赤狩り事件の餌食になり俳優生命を絶たれてしまいました。
 などなど如何にも不幸を背負った一生の様ですが、無名時代に結婚したミュージカル女優ベティ・ギャレット(「踊る大紐育」の女性タクシー運転手役コラムVol.676をご参照)と2人の子供と力を合わせて第2の人生を歩んだとの事。
 地位も名誉もお金が無くても、強い家族愛に恵まれた訳ですね。
 ぜひ1度チェックしてみて下さいね。

天野 俊哉




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