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Vol.669 山口淑子(李香蘭)さん追悼〜満州国の大女優
 映画「ラストエンペラー」で満州を知り、満州国に関する書物を数多く読みました。
 この国の大女優であった李香蘭を知ったのもこの頃でした。
 やがて劇団四季により舞台化。自叙伝が発売され伝説の李香蘭と戦後東宝映画で活躍した日本人山口淑子さん(テレビの司会もされてました)が同一人物であることにおどろきました。
 戦後、山口さんと一緒に満州から日本に引き揚げてきたのが当時の東宝映画社長川喜多長政氏の愛娘川喜多和子(コラムVol.30をご参照)さんでした。
 さて、そんな下地があってから戦時中、満州や日本で製作された山口さんの主演映画をかなり観ました。
 どれもインチキくさい話ばかりで閉口しましたが。
 つい最近も「蘇州の夜」(1941)を観たばかりです。
 国策の為に中国人になりきるという凄い人生を送りましたが、映画での山口さんは美しく、歌もお上手でビッグスターの貫禄充分。
 服部良一氏の「蘇州夜曲」も山口さんの情緒たっぷりの歌があったからこそ大ヒットしたのです。
 ただ、どの歌より映画よりも山口さん自身で書かれた自叙伝が何より感動的です。
 一人のか弱い女性である《李香蘭》が国策に最大の効果をあげてしまったのは皮肉ですが、二度と戦争を起こしてはいけないという山口淑子さんの訴えは、しっかり受け止めなければいけないと思います。
 山口淑子さんのご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉




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