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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.480 YouTubeで観るジーン・ケリーTV映像その2
 ジーン・ケリー(以下GK) がブロードウェイの舞台で活躍した1940年代初め、やはり同じブロードウェイで話題になっていたのがダニー・ケイでした。どんな人かはコラムVol.425をチェックしてみて下さい。
 独立プロからパラマウント映画会社へという専属のながれからMGM映画専属のGKとの映画共演など夢のまた夢。こうしたTVでの共演映像の存在は嬉しい限りです。ただし1940年代後半ハリウッドに吹き荒れた赤狩り事件ではワシントンへの抗議活動をする二人のツーショット写真を見たことがあるので、別の意味で共演はすでにあったわけですね。
 さて1960年代の「ダニー・ケイ・ショー」は日本でも放送されていた人気番組でした。ゲストであるGKを迎え短いトークのあとダニーの歌とGK のタップダンス掛け合い、GKが靴を履き替えソフトシューでデュオ。実にイキです。こんなのがずっと見たかった。そして見せ場はこの後、ブロードウェイでの思い出話から懐かしの歌の登場。バラードを歌うGKの肩越しに一人づつ美女が現れる演出が素敵です。特に録音が残っていない舞台版「Pal Joey」の“I Could Write A Book”をGKの甘い歌声で聴けたのが大収穫でした。そして美女4人に囲まれるGKのショットを観て先日のリズム劇場での白川希君を思い出してしまいました。
 GKとダニーには大きな共通点があります。それは“Ballin the Jack”という曲で、GKは「For Me and My Gal」でダニーは「夫は偽者」という映画でそれぞれが歌い踊ったのですが、何とこのショーのラストがこのナンバーなのです。演出家のセンスの良さを感じましたね。大人のショーを観た!って満足感が得られますよ。

天野 俊哉




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