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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.460 東京リズム劇場ミニコラム1
私が仮面ライダーを観なくなった理由
 少年期に観た山程のTV特撮ドラマで今でも強く記憶に残っているのが、「突然の代役」です。「ただいま」って家に帰ったら知らないお父さんお母さんがいた!みたいな気味の悪さが少年天野はイヤだったのですね。
 忘れもしない幼稚園時代、「マグマ大使」に出てくるガムという可愛い少年がある日から全く別の変な少年になってしまい物凄いショックを受けました。さらにガムの綺麗なお母さんモルも別の変な女性になってしまい物凄いショックを受けました。二人が戻ってきた時はホッとしました。
 「悪魔くん」という気味のわるいドラマでも主人公と活躍するメフィストがある日を境にやせこけた別のメフィストになってしまいました。こちらはとうとう戻ってきませんでした。さあ「仮面ライダー」ですが、私にとってのライダーは今日に至るまで藤岡弘、さんなのです。男前で声が良くてヒーローそのものでした。それがどうでしょうある日突然変わってしまいました。
 新しいライダーを観た時「なんで風祭右京が出てくるんだあ」と少年天野は叫んだのです。人気スポ根ドラマ「柔道一直線」に出ていた風祭右京こと佐々木剛さんが代役として登場した事に納得出来なかった私はその日以来「仮面ライダー」を観なくなり、現在まで続いている歴史にも全く興味を失いました。
 近年、藤岡弘、、佐々木剛両氏の書いた自叙伝(Vol.353)を読んで初めて代役のイキサツを知りとても感動しました。40年も前の事ですよ。我ながら呆れたものです。
 そんなわけでリズム劇場で「仮面ライダー」のパロディをやると発表された時、キャストの男子は大喜びしたのですが浦島太郎状態の私はその主題歌すら知りませんでしたし、ただ一人盛り上がれませんでした。
 私がいただいた「おやっさん」の役作りの為、DVDを手にいれて42年振りに観た「仮面ライダー」にがく然。おやっさんって「ウルトラマン」の科学特捜隊のカッコイイ村松キャップではないですか。
 失礼な!とは思ったものの、色々調べる内に「俺は立花藤兵衛だ」なるおやっさんソングまであり、さらにはYouTubeでそれを聞く始末。仮面ライダーに出演したことでカルト的存在になっているおやっさんこと故小林昭二(あきじ)さんを私が演じるなんてホントにありがたい事なんだなあと今では感謝しています。
 ちなみに小林さんがおやっさんを演じたのが41才の時なので今の私より10才以上若い。複雑だなあ。

天野 俊哉




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