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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.429 9/7応援コラム〜佐々木隆子先生ラストステージ
 隆子先生のラストステージは、1991年12月FM東京ホールでのスクール発表会のデモンストレーション(淺野は観客として来てくれました)なのですが、本格的な舞台はやはり中川三郎先生の青山劇場での記念公演となるでしょう。
 私がこの公演の話を先生から聞いたのは、コラムVol.405で取り上げた横浜のホテルでのイベントの日でした。
 半年前に手術をして以来フル稼働していた先生に対して中川先生の公演出演を「家族が猛反対しているの」といった内容でした。
 先生が言うには、「記念すべき公演に、沢山いた三郎先生のお弟子さんが誰も協力してくれない、先生がかわいそうだ」といった内容でした。先生は、困ると必ず私を味方につけて家族やアシスタントを説得するのでした。
 さて、案の定公演のコンセプトはメチャクチャで、タップダンスのシーンはわずかに3曲、隆子先生を中心にしたソフトシューズと速いテンポのナンバーがあたえられました。あきれたのは、三郎先生自らが指導して下さった振付が、御本人不在の時に勝手に変えられてしまった事です。それも本番1週間前の、しかもゲネ終了後にでした。先生も私達も黙って従いましたがね。
 公演はとても盛り上がり、盛況のうち終わりましたが、聞いた話によると、打ち上げ会場でのスピーチで隆子先生が「出演者の多くが、三郎先生を大切にしていない」と、涙ながらに訴えたそうです。目上の方に対する心遣いが足りなかったのでついつい言ってしまった様です。師匠思いの先生らしいやさしいエピソードですね。
 この公演は、間違いなく隆子先生の寿命を縮めてしまったと思いますが、三郎先生への大きな恩返しが出来て隆子先生自身は全く後悔しなかったはずです。共犯者であった私も、この舞台で隆子先生との多くの思い出を作る事が出来たのです。

天野 俊哉




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