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Vol.315 タップでない話題A 川喜多映画記念館を訪ねて 5/1
 当コラムVol.30でも触れました、川喜多和子さんゆかりの映画博物館<川喜多映画記念館>を観に鎌倉まで行ってきました。
 戦前、戦後を通じて映画を娯楽から文化に高めたのが川喜多長政・かしこ夫妻です。お二人は東和商事という会社でヨーロッパから優れた映画を輸入し、更に日本人や日本映画を海外に売り込むという道を作りました(後日、私が観た原節子さんの映画もこれに含まれます)。私が知り合いだった川喜多和子さんは、御夫妻の一人娘です。
 さて今回訪ねた記念館は、鎌倉駅から徒歩10分、とても静かで緑の多いエリアにあります。今どき珍しく平屋建ての和風建築、しかも入場料が¥200!! もう少し近ければ一日中資料チェックなどに通えるのに残念です。映画に関する展示や資料はもちろんのこと、私にとっては川喜多さん御一家のプライベート写真を中心として、コレクションやその年表に感動しました。
 御一家の中で最後に亡くなったのが川喜多かしこさん。ちょうどその年にシネコンがスタートというのも、ちょっと皮肉ですね。「もし川喜多さんが生きていらしたら今の映画界をどう思われるのかな?」と、いろいろ考えてしまいました。
 とても素敵な場所なので鎌倉に行かれる方は、そのコースに加えてみてはいかがでしょうか。映画ファンの方でも、映画ファンでない方でも、「昔ながらの鎌倉」を味わえる空間ですよ。

鎌倉市川喜多映画記念館公式サイト http://www.kamakura-kawakita.org/

天野 俊哉




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