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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.2305 西田敏行さん追悼にかえて
 俳優の西田敏行さんが亡くなられました。
 私は人気テレビドラマ『西遊記』『池中玄太80キロ』人気映画シリーズ『釣りバカ日誌』をはじめ西田さんご出演のテレビドラマも映画もほとんど観ておりません。
 そんな人間が追悼かい?
 皆さまブチギレ寸前のお顔が目に浮かびます。
 だから、追悼にかえて、なんで。

 それでも西田さんが1981年に歌って大ヒットした“もしもピアノが弾けたなら”は歌謡番組の『ザ・ベストテン』等での西田さんのお姿はリアルタイムで毎週観ております。
 また、西田さんが若い頃に主演した映画『悪魔が来りて笛を吹く』での金田一耕助役は茶目っ気があって魅力的でした。全く名探偵には見えないのも良かった。西田さんと同じく若い頃に金田一耕助を演じた中尾彬さんも今年亡くなられてしまって、金田一ファンのわたしとしてはさみしい限りです。
 話はそれますが、私の高校で横溝正史原作の《悪魔が来りて笛を吹く》は《田代が来りて金をまく》として有名でした。小柄でいじめられっ子の田代君が学校の強そうな友人を用心棒に雇っていました。一度だけツッパリに絡まれた田代君が札束入れからサッと1枚抜きツッパリの胸ポケットにねじ込ませる場面を目撃した事があり《金をまく》のが本当なのでびっくりしました。

 もとい
 私はどちらかというと中年期に入ってからの西田さんの方が好きで、ドラマ『白い巨塔』の唐沢寿明さん演じる財前教授の義理の父親役なんかはもう絶妙でした。料亭で義理の息子を学長にしたいが為に有力者に関西弁ですり寄りお金の束を渡してゆく演技に拍手しながら笑って観てました。私はあの西田さん見たさで『白い巨塔』を観ていたほどです。

 そしてもうひとつ忘れてはならないのが2017年10月に劇場公開された北野武監督作品『アウトレイジ最終章』です。
 我らがY's取材班さんがクライマックス・シーンで最低2回は撃ち殺された!あの名作ですね。西田さんは関西の花菱組の幹部さんとしてご出演。当時病み上がりのせいか声や姿に力が無くて観ていて少し不安でした。前置きが長いですが、その事について取材班さんによると
「西田さんと初めてお会いしたのは私のデビュー作品、1988年のNHK大河ドラマ『武田信玄』です。主演の中井貴一さんは信玄役ということもあってか、自分と同い年にもかかわらず威厳に満ちていて近寄り難く挨拶することすらできませんでしたが、信玄の軍師 山本勘助役の西田さんは、緊張で鼻血を出すヤツがいる程ガチガチの私たち家臣役に「ヨロシクー」と自らあの笑顔で気さくに声をかけてくださいました。そのおかげでみんなの緊張がほぐれ、NGを出すことなくそのシーンを撮り終えることができました。30年前のあの時のお礼と、自分も西田さんに倣って自ら挨拶していることを伝ようと思いましたが、見るからに辛そうなご様子で、とてもそんな私事なんて話せませんでした」とのこと。なるほどやはり。
 作品のラストにビートたけしさんと大森南明さんのお二人がマシンガン持って乗り込むのが西田さん主催の花菱組のパーティー会場。取材班さんもそちらで乾杯などされた後にマシンガンの餌食になってしまいます。
 また見たかったな!西田さんと取材班さんの共演。

 まだまだご予定がたくさんあったようですね。とても残念です。
 西田敏行さんのご冥福をお祈り致します。

天野 俊哉



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