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Vol.1904 もうすぐ生誕100年ジョーン・レスリー〜ハリウッド映画のアイドルスター@
 アメリカが第2次世界大戦に参戦していた1940年代にワーナー映画で大活躍したのがジョーン・レスリーです。

 1925年生まれのジョーンは、幼い頃から姉妹で舞台活動をしていました。10代でMGM映画と契約しましたが芽が出ず、15歳でワーナー映画に移籍してからはスターになるのが速かった。
 それまでのジョーンは本名のジョーン・ブロデルで活動していましたが、ワーナーには既にジョーン・ブロンデルという似た名前の女優がおりましたので芸名をジョーン・レスリーにしました。
 ジョーンの演技はあくまで自然体でしたが、シリアスな物もこなせました。さらに笑顔が素敵で、ダンスも器用にこなせたのでミュージカル映画への主演も多かったのです。ただ歌だけはヘタだった様でいつもサリー・スイートランドという人(写真上から2番目)が吹き替えで歌ってました。

 1930年代、ワーナーのミュージカル映画で活躍したのが歌手のディック・パウエル、タップ・ダンサーのルビー・キーラー、俳優のジョーン・ブロンデルでしたが、あくまでも天才振付師バズビー・バークレーが創り出すレヴュー・ナンバーの添え物的存在でした。
 ジョーン・レスリーがスターになった1940年代前半は、俳優のジェームズ・キャグニー、デニス・モーガン、ジャック・カースン、アン・シェリダン、ロバート・アルダがミュージカル映画にも主演する、という形でした。
 再びワーナーにミュージカル映画時代が到来するのはバンド歌手出身のドリス・デイをスターとして売り出す1948年以降になります。歌手のゴードン・マクレエ、俳優のヴァージニア・メイヨ、タップ・ダンサーのジーン・ネルソン、パトリシア・ワイモアが同時期に活躍しました。

 さて、話をジョーン・レスリーに戻します。ジョーンが2015年に亡くなった時、私は追悼コラムでジョーンの相手役はハンフリー・ボガートやゲイリー・クーパーやフレッド・アステアら、ひと回りもふた回りも年上のおじさん俳優ばかりと書きました。今回コラムの為に改めてジョーンの主演作品を見直しましたが本当におじさん俳優ばかりなので笑ってしまいました。それだけジョーンが若すぎた訳ですね。
 早咲きのジョーンは20歳の頃には「芸の幅を拡げたいの!」「きちんと演技をしたいの!」と重みのあるドラマ出演をワーナー映画に掛け合い、最後は会社を訴えるまでの大騒動に発展します。他にもベティ・デイビスやオリヴィア・デ・ハヴィランドら大女優がワーナー映画を訴えたケースがありましたが、ジョーンはあまりにも若すぎた。裁判では簡単に負けてしまい遂にはワーナー映画をクビになってしまいます。その後、ワーナー映画よりもはるかに小さな映画会社と契約しますが西部劇や犯罪映画や戦争映画ばかりであの素敵な笑顔には再会出来ませんでした。
 ジョーン・レスリーが主演したワーナー映画は大作ばかりなので、その多くがビデオ化、DVD化されています。2000年以降に発売されたDVDの特典映像には70歳を過ぎても相変わらずお美しいジョーンが出演して沢山の撮影秘話を楽しそうに語ってます。

 さて、この後は数回に分けてハリウッド映画のアイドル・スター、ジョーン・レスリー主演作を取り上げてゆきたいと思いますので最後までお付き合い下さいね。

天野 俊哉



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