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Vol.1780 年忘れ!Y's取材班さん映画まつり
 師走に入り往年の映画俳優、志村喬さんの評伝『男ありて』を読んでいます。志村さんは日本映画界の巨匠、黒澤明監督の数々の名作『姿三四郎』『酔いどれ天使』『野良犬』『生きる』『七人の侍』を始め『ゴジラ』などにも出演してきた名優であります。ただし、本のタイトル『男ありて』というのは黒澤作品ではなく志村さんがプロ野球チームの監督を演じた作品です。私は今はなき銀座の並木座という名画座で観ました。志村さんと言えば『生きる』の名演技が記憶に残りますが、私のベストは『野良犬』という作品で、若き日の三船敏郎さんとコンビをくむ初老の刑事役。初めてこの映画を観た時、地道に捜査をしてゆく志村さんの刑事に釘付けでした。

 さて、そんな『野良犬』の志村喬さんを思わせる刑事役をY's取材班さんが演じているDVD作品を偶然観てしまいました。
 ただ、残念な事にR15指定の成人向け作品ゆえ《清く、正しく、美しく》をモットーにしているY'sのホームページにおいてそのタイトルやあらすじやDVDのパッケージを表示する事が全く出来ません。
 なぜって?
 私は淺野康子さんがコワイからです。アシカラズ。
 なのでタイトルやパッケージの成人向け写真にはしっかりとモザイクをかけて、仮のタイトルを『X+刑事(エックスたすデカ)』として話を進める事にいたしましょう。
 主演女優はY's取材班さんとは『修羅の女』(コラムVol.1548)で共演経験のある希島あいりさん。あの映画ではお2人揃って極道でしたが、今回は真逆の警視庁ですからね。ここらが映画の、役者さんの面白いところです。
 主演の希島さんと相棒の男性の所属するのが“或る特殊能力”で事件解決をしてゆくソウロク(捜査六課)、それに対して取材班さんが所属するソウイチ(捜査一課)は地道に足で情報収集をする昔ながらの捜査をしてゆきます。早川刑事という役名で、ハンチングにコートという、こちらも昔ながらの服装でとても絵になりますねぇ。取材班さん、最初は希島さんとは馬があわないのでぶつかることもあり、怒鳴りあったり険悪な雰囲気。やがて手を取り合って事件解決に乗り出す訳ですが、取材班さんが出てくると場面が引き締まり、本物の刑事ドラマを観ている気分になれるのです。出演場面も台詞も多くて嬉しい限りです。こうした作品で珍しいな、と思ったのがこの早川刑事には仕事を優先させた為に小さかった自分の息子を死なせてしまったという悲しい過去がある事。取材班さんが独白の場面で素晴らしい演技を見せてくれるのが感動です。
 取材班さん自身はタバコを吸わないらしいのですが、叩き上げ刑事の役作りのために自前で用意した茶色いフィルターの強いタバコをスパスパ吸って、カットがかかるたびに「オエッ」となっていたそうです。ケータイも叩き上げ刑事らしく見えるように小道具のスマホを使わずに自前のガラケーだとか。どんな時でも最上の仕事をされる役者魂には頭が下がります。
 取材班さん最後は希島さんが所属するソウロクに左遷(栄転?)されてしまうというオチも笑える!さらに、そこにエンドロールが流れるのですから凄く格好良い。2014年製作。
 本来なら《一人でも多くの方に観て頂きたい!》と大きな声で宣伝したい位であります。

 今回はTSUTAYAで先のDVDを借りたのですが、レジに向かおうとしたら目に入ったのが『ソタイ2』でした。
 もちろん借りました!
 『ソタイ2』はサブタイトルが“組織犯罪対策課vs反社会勢力”という長さ。Y's取材班さんは主演グループ遊撃課を見下す上層部の本部長佐古竜二役を演じています。なにかと文句口調でケチをつけて口を尖らせています。まだ最新作扱いゆえ内容と結末は伏せますが取材班さんが出演した事で作品が一気に締まったようですね。ひとつ気になったのがBGMの音楽の音が大きすぎて台詞が聞き取れない場面が何ヵ所もあった事。あれは不味いな、何とかならないのですかね。せっかく良い曲を使っているので残念に思いました。
 『ソタイ1』『ソタイ2』を一緒にご覧になる事をオススメいたします。いつも熱く演技されるY's取材班さんから目が離せませんね!年末年始にぜひ。

天野 俊哉



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