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Vol.1775 2020秋のY's取材班さん映画まつり(後編)
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Y's取材班さんが出演され今年DVD発売された『ヒットマン』『ヒットマン2』に続いて『ソタイ』をようやく鑑賞することが出来ました。『ヒットマン』と同じく浅生マサヒロ監督の『ソタイ』には『組織犯罪対策部vs反社会的勢力』という長いサブタイトルが付いています。『ヒットマン』では悪徳組長役だったY's取材班さんもこちらでは警視庁組織犯罪対策部統括本部長役を演じられてます。1930年代のハリウッドでも『民衆の敵』みたいなギャング映画で悪役ばかりやらされていたジェームズ・キャグニーも急に『Gメン』なんて政府側の役を演じたり、タップダンサーと違って俳優さんは様々な役柄を演じる事が出来るので幸せだと思います。
いや、そう言う私も16年間の長きに渡って松本晋一さん構成・演出・振付の素晴らしい舞台『東京リズム劇場』で有り得ない位たくさんのお役を頂いたものです。その中にはY's取材班さんが演じてられる様なワイルドなドラマもありました。悪役ではテレビ・ドラマ『プレイガール』のパロディで暴力団員のひとりジャック・ナイフのトシという役を、正義では千葉真一さん主演の『キイハンター』のボス役や横溝正史原作の『金田一耕介シリーズ』の等々力警部役などを格好良く演じさせて頂きました。
で、Y's取材班さん出演の『ソタイ』に戻りますね。そもそもタイトルの《ソタイ》とは警察内のはぐれ者達が集まる場所の事らしい。作品のバックに流れるBGMのモダン・ジャズがとてもイカしていて画面にリズムが出ています。逆に組織側の拷問室にはクラシック音楽が流れる、なんて味がありますね。我らがY's取材班さんは佐古竜二という渋いお名前が、しかも警視庁のかなり偉い地位の方、つまり現場の人間とは相性が悪いのです。グレーのお洒落な三つ揃いスーツ(もしかして自前?)をビシッと着て数名の部下を連れ偉そうに登場するやチクリチクリとはぐれ者達に嫌味をおっしゃる!豪華なソファに座るあたり凄い貫禄で、東大卒のエリートいわゆるキャリア組の雰囲気を良く出しておられます。
『ソタイ』は主要キャストも個性的、主役の方は走りっぷりが良いし、組織側の人間がいずれもエキセントリックで気味が悪くて楽しい。皆さん演技がしっかりしていて作品は面白いのですが65分で《つづく》と字幕が出たのにはショック!つまり、これは前半部分であり私は後半を持っていないのです。よーくチェックすると予告編集には何と『ソタイ2』が収録されています。参った!ああっ、直ぐに続きが観たいよぉ〜。
もしかしたらY's取材班さんが実は組織側の黒幕だった?なんて驚きの展開があって、ソタイのはぐれ者達から呪いの銃弾を何発も受けて血みどろになって死んでゆくなんてすんごい場面が用意されているかも知れない。
ああっ、直ぐに続きが観たい。
もし私の周りに『ソタイ2』を既にご覧になった方がいらしても、絶対に結末を教えないでくださいね。
天野 俊哉
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