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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1736 2020真夏のY's取材班映画まつり(後編)
 地元のBOOKOFFでたまたま購入した松方弘樹さん主演の任侠映画『修羅の群れ』にY's取材班さんが出演されてた事は先のコラムに書きました。
 以前取材班さんが私にコッソリ教えて下さった作品は実は『修羅の群れ』ではなく『修羅がゆく』だったそうで私は大変な勘違いをしたわけですね。
 せっかく情報を頂いたので心を入れ替えてその『修羅がゆく』も探してみよう!しかしながら難航したので無理をせず今回は地元のTSUTAYAのレンタルを頼りました。13作ある『修羅がゆく』から素直に第1作目を手に取りセルフレジに向かいました。もしこれに出演されていなかったら第2作目、それもダメだったら第3作目と片付けて行こう!
 「ちなみに『修羅がゆく』って13作品あるようですけど、何作目に出演されているのですか?」
と直接聞いてしまえば良いのでは?と皆さまは思われるでしょうが強面の取材班さんに訊ねる勇気なんて私にはありません!

 自宅に帰りテレビの前に座りDVDをセッティング。
 さあ始まるぞ!
 25年前の1995年製作のVシネマ。画像の荒さがその時代を物語っています。実録物らしくオープニングは白黒画面です。強面の親分を真ん中にガラの悪い子分たちが囲んで風を切る。色々な組が撮される中、早速親分役の俳優さんの右斜め後ろのやっと画面に入るか入らないかギリギリのエリアで睨みをきかせて歩く25年前のY's取材班さんを発見!今の様なゴマ塩坊主頭ではなくてオールバックのヘアスタイルをされてる。目つきもキリッと人相悪う。
 主演は哀川翔さん、近年のバラエティ出演の変な親父キャラとは別人の立派な任侠映画のヒーロータイプ。
 彼を裏切る悪役が萩原流行さん。早々と組長を撃ち殺して哀川さんに罪をなすりつける。分かりやすい。野村真美さんが哀川翔さんの恋人役、菅原文太さん、安岡力也さんらゲストが豪華です。我らが取材班さんは萩原流行さん側の組員のひとり。
 オープニングに加え組長の屋敷、組織の居間、墓場の何れも常にカメラのフレームを意識した立ち位置が笑わせる!必ずセリフを喋る親分の斜め後ろあたりにおられる。大混乱が起きてもカメラのポジションを意識したオーバーなアクションを心がけ、全員が後ろを向いてる場面でも一瞬振り返ってカメラに映っている事の確認を忘れない。それでいて演技は自然体で全く計算を感じさせない?
 もう役者の鏡みたいなお方です。
 組を追われた哀川翔さんが新宿を拠点に新しい組を開くので話の展開はY's取材班さんがいる大阪を離れますが、映画の最後の15分で大阪南港での乱闘場面に5度目の登場。萩原流行親分の周りにサッと位置し、画面のセンターにいらっしゃる事も多い。萩原親分が沈めた死体に向かって唾をペッと吐くナイスショットもあります。取材班さんによると「テストでやると『それ要らない』『余計なことするな!』と言われてしまうので、コケたり唾を吐くのは本番でいきなりやりました。自分の出番じゃなくても、ずっとカメラの後ろにいましたね。そして出番が来たらスパッと萩原さんの後ろに位置取りしていました」とのことでした。なるほど。
 そんな小賢しい努力の積み重ねで現在は親分役に出世されたY's取材班さんのチンピラ脇役時代の名場面満載の貴重な1本でした。

天野 俊哉



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