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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1649 (祝)御出演〜石井千夏様
 私の歴代パートナーのお一人であり、Y's公演やNTD公演のダンサー仲間であり、Y's戸塚教室の生徒である石井千夏さんが9月に池袋の東京芸術劇場シアターウエストにて上演される振付家中川久美氏の記念公演に出演されるとの事。
 残念ながら私はうかがえないのですが、チラシいやフライヤーを見ると成長された石井千夏さんと共に興味深いお方がもうひとり。
 そう高汐巴さん、いや高汐巴様。
 ニックネームがぺーさん。
 宝塚の歴代トップスターの中でこの方ほど我々を楽しませてくれたトップさんは他にいない!と私は思っております。
 ちなみに12月のY's発表会で池袋教室の生徒が踊る“サタデー・ナイト”は1944年にフランク・シナトラが歌った大ヒット曲の(男性による)カバー・ヴォーカル曲なのですが、宝塚のレヴューの舞台『ゴールデン・ドリーム』で日本語の歌詞で銀矯を渡りながら歌ったのが高汐巴さんだったのですよ。

 最近、宝塚のレヴューやショーに魅力的な作品が激減してきて何となくコラムにしないまま忘れてしまう作品が増えてきました。
 ならばかつて私が観てきた宝塚のレヴューで好きな作品の事を書こう!と思った時に高汐巴さん出演作品がとても多い事に気付きました。では、そのベスト5は年代順に
『ジョリー・シャポー』(1982月組)大地真央
『ゴールデン・ドリーム』(1983雪組)麻実れい★
『ザ・レヴュー2』(1984月組)大地真央
『メモアール・ド・パリ』(1986花組)高汐巴★
『フラッシュ』(1991花組)大浦みずき
 作・演出は全て宝塚伝説のレヴュー作家の小原弘稔氏なんですね。
 ちなみに★印が高汐巴さんの出演作品です。

 『ゴールデン・ドリーム』に関しては以前1985年夏の日航機事故で亡くなられた北原瑶子さんを取り上げたコラムVol.735もありますのであわせてご覧下さいね。
 『ゴールデン・ドリーム』は1980年代に宝塚歌劇団が上演予定だったブロードウェイ・ミュージカル『42ND STREET』が中止になり、その代わりに急遽企画されたものだそうです。オープニングからタップ・ダンスの洪水であり小原弘稔氏の才能溢れるオリジナル・レヴューに感動しました。主演は麻実れいさんと遥くららさんの大型トップ・コンビ。高汐巴さんは2番手としての出演でタップを沢山踏んでました。2番手さんの良いところはオープニング等が派手に終わって暗転になった後、中割が閉まって直ぐに登場して歌いながら銀矯を渡ってくれる事です。先の高汐さんが歌う“サタデー・ナイト”は確か2幕目のナンバー、高汐さんと北原瑶子さんの素敵なデュエット“ホエン・ユア・スマイリング”は麻実れいさんの大型レヴュー場面の次でした。真っ赤な中割幕をバックに真っ白い衣裳のお2人が眩しかった!現在よりも出演者の人数とストリングスの演奏家が多くて豪華だったフィナーレで高汐さんが歌ったのがロジャース&ハートの名曲“マンハッタン”でした。レコードはすりきれて雑音だらけになったので先日ついに棄ててしまいましたが、松本晋一さんから頂いた貴重な舞台映像は今や宝物です。

 そして高汐さんが花組のトップ・スターとして大浦みずきさん、朝香じゅんさんらを率いて主演した『メモアール・ド・パリ』は全編シャンソンやパリの名曲で綴ったレヴュー。オープニングは主題歌“メモアール・ド・パリ”と石井千夏さんともご縁のある“アイ・ラブ・パリ”でした。そのオープニングが終わり、舞台上手からセリ上がってきて歌うコミカルな“ブン”はパリのレヴュー小屋のフォーリー・ベルジュールの幕間を彷彿させる小粋なナンバー。カンカン帽を被った高汐さんがワン・アンド・オンリーの芸を見せます。
 高汐さんの下で2番手時代を過ごした故大浦みずきさんは自身のエッセイの中で高汐さんが大変お茶目な方だったと語っておりました。おおらかな性格のスターさんだったのでしょうね。

 下の写真は安部純子さんという宝塚時代の高汐巴さんの大ファンの方が自費出版した『高汐巴のメモアール・ド・宝塚』。宝塚時代の高汐さんの全てを450ページにまとめあげた名著です。

 高汐巴さんをご紹介しました。

 さて、長くなりました。
 石井千夏さんこの舞台に御出演され、さらに成長される事でしょうね。
 ご成功をお祈りしております。

天野 俊哉



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