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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1620 2019初夏のY's取材班映画まつり
 早いもので6月も下旬でございます。ゆっくりDVD鑑賞も出来なかったのですが、勢いをつけようと棚から取り出したのがずっと隠し持っていたY's取材班さん出演の映画であります。

『デコ軽トラッカー杏奈』
 お店で見つけて即購入しました。そう、DVDの裏ジャケットにY's取材班さんのお名前があったからです。どんな作品なのかは全く見当がつきませんでしたが、取りあえず取材班さんに「買いました!」と伝えるや「まさか?買ったんですか?拾ったとかじゃなくて?」と驚かれたご様子でした。
 今回のDVDも予告編と10分の特典映像が付いてましたが残念ながら取材班さんはご登場せず!
 まあ、良い。
 仕方なく本編に移動。
 主演の杏奈さん役の方は菅野美穂さんに少しだけ似た感じの方ですねぇ。
 本編が始まるも何だか家出したお母さんと娘の杏奈さんの親子話で30分位はホームドラマみたいな展開しか無くてやや退屈です。バックに流れる音楽だけがこうしたDVD作品には珍しくセンスが良いのですね。
 少しウトウトしてしまいますが、次の瞬間上下ブラウンの見たことのあるダブルのスーツ姿、スキンヘッド、サングラスをかけた強面のおじさまが画面に現れる!
 なんじゃこれゃ!
 われらがY's取材班さんの登場であります。
 田んぼ道の真ん中で子分の男性と突っ立っていらっしゃる!
 早いとこ悪さをしてくださいよ。
 取材班さんがタバコに火をつけ一服するながーい描写がまるでひと昔前のタバコのコマーシャルみたいに重みがあり感動してしまいました。取材班ご自身はタバコを吸わないそうなので、悪そうに一服していること自体が演技なのですね。やっとDVD代金に見合った俳優さんの演技に出逢えて安堵の表情を見せた天野であります。どうやら借金をこしらえた杏奈さんのお母さんを追って遥々やって来た取立てのヤクザ屋さんらしい。

 画面にリズムが出てきた様ですな。
 監督さんも「何とか値段に見合った作品になりそうだ、ハハハ」と取材班さんの演技にカメラを長回し。凄んだお顔のアップも往年の東映時代劇の大御所のアップみたいにしっかり捉えていてわたしゃ満足です。
 貫禄のあるヤクザ屋さんなので大声など出さず、やんわりと相手を威嚇します。
 コワッ!
 当然の展開として杏奈さんのお母さんと杏奈さんを監禁してしまう取材班さん。
 ヘッピリ腰の若い警官が拳銃を構えて乗り込むも、取材班さん数秒で拳銃を奪って形勢逆転に。
 杏奈さんの運命や如何に?
 私は取材班さんの悪事を期待するも、杏奈さんのお母さんが花瓶を取材班さんの頭めがけガシャーン!
 ひどい
 ひどい
 ひどい!
 何がひどいかってお亡くなりになる瞬間だけ取材班さんのお顔にライトが当たっていないのです。
 だから真っ黒なんす。
 あの、オーバーな、アンビリバボーな、有り得ない位に凄い形相で亡くなられるお顔の演技がよく分からないのです。
 ショック!
 唖然としたまま15秒間も固まってしまった天野はDVDを停止、さらには取り出してしまいました。
 まだ終わってませんよ?
 もうTHE ENDや!

 はい、次です。
 さてもう1枚は一昨年前に新宿のレイトショーでみたホラー映画『劇場版/屍囚獄・起ノ篇』の後編部分
『劇場版/屍囚獄・結ノ篇』
になります。
 なに?それ?
 分からない方はコラムのバックナンバーVol.1279をご覧下さいませ。
 やって来た女性は全員殺されてしまう!というとんでもない村に迷い混んだ女性グループが文字通り殺害されて行く中、最後まで生き残ったヒロインが駆け込んだのが神社。そこの宮司がY's取材班さんなのです。
 いやあ、この有り得ないキャスティングがまた笑わせてくれますな。しかも映画の最後の30分を切ったラストに登場して変貌してしまうあたりが往年の大スター『大魔神』を思い出してしまいます。
 さあ、ようやく神社に逃げ込んだヒロインに村の秘密を語って聞かせる宮司こと取材班さん。正義と思わせていたのに突如ヒロインに眠り薬を飲ませてしまう。
 悪い奴だ!

 さてもろもろあって、神社の境内の木にヒロインを縛りつけた取材班さん、訳のわからない祈りの言葉を唱える。
 笑える!
 やがて刀を取り出してヒロインに襲いかかろうとした瞬間、仮面を被った謎の男にひと斬りで殺されてしまいます。取材班さんの斬られて、崩れ落ちる表情と演技に「さっすが!」と感心してしまいました。もうお話なんてどうでも良い。
 無理矢理前編と後編に分けて劇場のレイトショー上映されたこの『屍囚獄』のDVDは業界では有名なアルバトロスから発売されております。予算もかかっているし撮影期間も長かったに違いありません。
 ただY's取材班さんはどんなに『デコ軽トラッカー杏奈』の様な低予算の作品であっても、『屍囚獄』の様な中予算の作品であっても、『アウトレイジ』の様な北野武監督作品であっても演技のクオリティが高くて凛とされている姿勢がご立派だと思います。私がついついお名前を見たら
「絶対にこの映画を観なければ!」
と簡単に購入してしまう理由なのですね。
 とは言え皆様には絶対にオススメいたしませんので悪しからず。

天野 俊哉



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