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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1579 映画音楽の巨匠ミシェル・ルグラン追悼
 『シェルブールの雨傘』
 『ロシュフォールの恋人たち』
 『おもいでの夏』
 『愛と哀しみのボレロ』

などの映画に名曲の数々を残したフランスの作曲家ミシェル・ルグランが亡くなりました。実を言うと『おもいでの夏』以外の3作品て、いつもテレビ放映されているのですね。つい最近もNHK BSでやっていたので当然観ました!という訳で今回はこれらの作品との出逢いを綴る事で私なりの巨匠ミシェル追悼にしたいと思います。

 かつての日本では、ロードショー上映されたのち名画座という小さな映画館で安く、しかも2本立てで映画を観る事が出来ました。MGMミュージカル映画の名場面を集めた『ザッツ・エンタテインメント』(1974)がロードショー上映を終えて約半年後、東京のあちこちの名画座で『ザッツ』の上映が再開されました。私としては『ザッツ』だけを、フレッド・アステアとジーン・ケリーのタップダンスさえ観れれば良かったのですが、名画座さんはご丁寧にミュージカル映画の2本立てをプログラムしてくれはった。
 『マイ・フェア・レディ』
 『ハロー・ドーリー!』
 『キャバレー』
 『南太平洋』
 『オリバー!』
 『メイム』

 どれもこれも2時間を越える超大作でした。『ザッツ』を必ず2回観るため、名画座に入ると『ザッツ』→『大作ミュージカル』→『ザッツ』の順になるわけです。6時間ね。
 日大付属の私立中、私立高に通っていなければ不可能でしたね。そんな中、一番辛かったのが高田馬場パール座での『ザッツ』とフランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』の2本立てでした。忘れもしない1976年春の雨の日でした。セリフの代わりに全部フランス語の歌だけ。中学生には地獄でした。
 ゴメンね巨匠ミシェル!

 思春期の高校生が大喜びしそうなアメリカの青春映画『おもいでの夏』。
 1978年の夏にテレビで放映されました。あんまり面白いので名画座で上映されるたびに通いました。大塚名画座と早稲田松竹とかでした。どの場面もよく覚えているのに、音楽って全く記憶にありません。
 ゴメンね巨匠ミシェル!

 大学生になってテレビで観た『愛と哀しみのボレロ』はこちらは先日亡くなったフランシス・レイとの音楽スタッフ共同でしたのでコラムVol.1541をご覧になって下さいね。
 ゴメンね巨匠ミシェル!

 さて、巨匠ミシェル・ルグランの人生最高傑作といえば間違いなく『ロシュフォールの恋人たち』でしょうか。私は製作25周年の1992年に初めて映画館でリバイバル上映を観てはまりました。その後、テレビで放映されれば観て、ビデオやDVD発売されれば買いました。当然CDも買いました。『2008年の東京リズム劇場』のフィナーレにはこの“ロシュフォール・ナンバー”が登場して松本晋一先生のダイナミックな振付を受けて皆で踊りました。このナンバーは翌年の『ナショナル・タップ・デー2009』のオープニングでも披露されたものです。

 さて、近年この『ロシュフォールの恋人たち』、というかミシェル・ルグラン・サウンドをお手本にしたミュージカル映画が製作され大ヒット。そう『ラ・ラ・ランド』ですね。
 今回、この追悼コラムを打ちながら『ロシュフォール』の有名なメロディを口ずさんでいるつもりが、実は『ラ・ラ・ランド』のメロディである事に今頃気づきました!トホホ。
 ゴメンね!巨匠ミシェル。

 フランス映画、ミュージカル映画に沢山の名曲を遺した巨匠ミシェル・ルグランのご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉



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