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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1542 竹下恭平さんの舞台を観に行きました
 『2019年の東京リズム劇場』でご一緒の若手のホープ竹下恭平さんが、構成、演出、舞台監督(監督助手も兼任)、さらには出演までするというEntertainment Show『MAGICAL!Vol.4』を観に行きました。
 何から何までひとりでこなすなんてチャールズ・チャップリン、オーソン・ウェルズ、ジーン・ケリー、松本晋一先生を思わせるマルチぶりです。
 私は彼を竹下さんとか恭平さんとか名前で呼ぶことは無くて《先生》と呼んでおります。
 何故そうなったのか?
 それは、竹下さんが『東京リズム劇場』に出演した時に演じたタップダンス・スタジオの先生役があまりにピッタリだったからなのです。また、竹下さんは子役出身なのでかなりのキャリアの持ち主で、私とは縁のある本間窓奈さんから指導を受けていたり、『TAP DO!』でご活躍の吉田ひかるさんや、Y'sの実方彩乃さんとも舞台での共演経験があるとの事です。
 さらに竹下さんは物凄い映画ファンで新旧日本映画作品通なのです。初対面の飲み会で我々が話し込んだ内容が黒澤明監督作品について!

 さてさて相変わらず呑気な私は当日まで公演が行われる山王ヒルズホールの事を全く知りませんでした。今まで大森駅の西口には下りたことが無いので辿り着けなかったらどうしよう?
 山王って往年の日本映画の名優で優れたエッセイスト池部良さんの本に度々登場した池部さんのご実家のあったのが確か山王でした。大森駅を降りて、目の前のすんげえ階段を昇りきり、途中の天祖神社でお祈りを。やがて見えてきた日本芸術専門学校の中にそのホールはありました。この専門学校の真ん前には《マミ・フラワー・デザイン・スクール》という偉くインパクトの強い名称の建物があって、最初はそちらに引き込まれそうになりました!
 ぐずぐずしていたらすでに開場時間を過ぎている!

 いったい何時になったら舞台は始まるの?
 皆さまぶちギレ寸前のお顔が目に浮かびます!
 すみません。

 チラシによると竹下さんが声をかけて集まったあらゆるジャンルのエンタテイナー達が集まり、持ち時間15分の中で作品を披露するショーとの事。今回は9つのグループが11演目を140分にわたり熱演しました。
 歌や踊りを披露する皆さんの目がキラキラ輝いていて引き込まれました。ひとり芝居を演じた多才な役者さんにも圧倒されました。
 まだまだアマチュアさんからプロまで見所満載で、私はこういうショーが大好きなので楽しかったです。

 実を言うと私はタップ・ダンサーが出演することを知りませんでした!チラシをよーく見ると黒いコーヒーカップの《ベストブレンド》のグループ名の下にTAPの文字がありました。しかもキャストは竹下さんに加え、今回のリズム劇場でご一緒のいつもハイテンションの浅川新さん、NTDの代表者ナンバーで何度もご一緒した笑顔がチャーミングな山元亮典さん、そして中学生の女の子の4人グループなのです。
 ラッキー!
 前半後半に2回登場したのですが、まず4人の個性やタップ・スタイルを生かした“10%roll10%romance”では仲良しムードかと思いきや、竹下さんと女の子が側転を見せたりのてんこ盛り。ラストには然り気無くタイム・ステップやコンドス・ターンを見せてくれました。
 もう1曲の“Aha!”では手に懐中電灯を持ち登場、舞台上が真っ暗になり、まずは下から顔に光を当てグロテスクな演出、サーチライトの様に振り回したり、客席に当てたり遊び心一杯でした。前半のナンバーと違い終始ポーカーフェイスで踊りきった所が成功していました。時間の関係もあると思いますが、出来ればもう1曲、中間辺りの作品が見たかったな?と思いました。
 舞台でステップを踏む竹下さんを客席から見る事があまりないので良いチャンスでした。山元さんはナショナルの時よりもさらに成長している様で、とにかく表情がいいですね!
 さて、今回の収穫が浅川さんでした。彼はタップのグループ以外に演劇の《企画団体シックススペース》の15分間のお芝居に登場したのですが、舞台上でお芝居や歌が進行する中、舞台後方下手でエレクトーン・プレイヤーが演奏し、上手でタップ板の上の浅川さんがステップを踏むのです。こうしたタップダンサーの存在というと記憶に新しいのがサローヤンの戯曲『君が人生の時』です(コラムVol.12851286をご参照)。ステップを踏む浅川さんは殆どがインプロだと思いますが、ダーッと踏む部分よりも繊細な部分に感心しました。15分間の長い時間にわたり、お芝居の進行の邪魔にならず強いインパクトを残したこの演出は際立ってました。

 すべての演目を記録したかったのですが長くなるのでこれで終わります。竹下さんのお人柄に合った暖かい、嫌みの無いパフォーマーが多かった様です。
 お疲れ様でした!

天野 俊哉



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