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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1501 2018夏休み『ロジャース・アンド・ハート』(前編)
 コラムVol.1497で「この夏休みは予定をぎっしり詰め込んだ!」と書きましたが、舞台のチケットサイトで『ロジャース・アンド・ハート』のタイトルを見てすぐにチケットを購入してしまった時はさすがに後悔しました。
 誰が出演するのか?
 誰が演出をするのか?
 誰が振付をするのか?
など、最低限の情報無しだったからです。
 数日後送られてきたチケットには、キャストとして
《林翔太》
《寺西拓人》
《矢田悠祐》

という、失礼ですが私の知らない名前があり
《実咲凛音》
《樹里咲穂》

という宝塚OGの名前があり
最後にやっと
《玉野和紀》
というタップ界のビッグネームの名前を見つけた時は嬉しかったです。しかも上演台本・訳詞・演出・振付も玉野さんがされるらしいので、宝くじで大当たりを取った気分になりました。
 やがて、ミュージカル専門書で林さんと寺西さんの二人がジャニーズJr.のメンバーなる情報は得ました。

 作曲のリチャード・ロジャースと作詞のロレンツ・ハートは、1920年代から1943年までブロードウェイで活躍した音楽チームですが、ハートが途中で挫折し、病死してしまう悲劇の人として知られています。ロジャースはその後別の作詞家と組んで華やかに復活を遂げますが。二人の音楽は、ジョージ・ガーシュイン、コール・ポーター、ジェローム・カーンの様な重厚さは無く、どちらかと言うとアーヴィング・バーリンの様な馴染みやすさ、軽やかさで大衆、特にニューヨークっ子に支持されたようです。私は初期の“Manhattan”が好きです。
 1948年にMGMで伝記映画『作詞作曲』が製作され、若手のトム・ドレイクがロジャース役、名優ミッキー・ルーニーが悲劇のハート役を演じました。また、ジュディ・ガーランドをはじめとするMGMの歌と踊りの大スター達がゲスト出演して名曲に華を添えました。日本では劇場公開されず、DVDがジュネス企画から発売されたのみです。
 このロジャース&ハートの舞台作品、日本でも近年アダム・クーパー主演で『On Your Toes』、坂本昌行主演で『Pal Joey』等が上演されています。

 さて、今回の劇場は旧青山劇場の裏手にあるDDD青山クロスシアター。以前辿り着くのにやたら苦労した劇場です(コラムVol.831をご参照)。ただし今回は、今西康之さんのスタジオタップ72で12月の発表会(公演・イベント情報をご参照)でのデュエット・ナンバーの稽古があったので午後からずっと渋谷。劇場までは超近いので、100%迷うはずがないし遅刻するはずもない。
 定時に客席におりました。
 つづく。

天野 俊哉



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