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Vol.1465 星由里子さん追悼
 歌手の西城秀樹さんと同じ5月16日に女優の星由里子さんが亡くなりました。

 1960年代から東宝映画の清純派女優として活躍した星さんの代表作は、なんといっても加山雄三さん主演の『若大将シリーズ』です。
 ちなみに東宝映画には、若大将シリーズをはじめ、森繁久彌さんの駅前シリーズ、同じく森繁久彌さんの社長シリーズ、ハナ肇さん植木等さんらのクレージー・シリーズ等があり、大変な人気でしたが私はこれ等のシリーズとの相性が悪くてそのほとんどを観ておりません。最初に若大将シリーズを観たときも楽しかったのに何故か次を期待できなかったのですね。単なる食わず嫌い?でしょうか。

 さて、星由里子さんに関してはつい最近も、テレビのリハウス?のコマーシャルを観ながら「酒井和歌子さんは相変わらず主婦役がヘタだなぁ〜。これなら星由里子さんの方が良かったみたい」なんて失礼な事を考えていたところでした。ちなみに酒井和歌子さんと星由里子さんは同じ時代に東宝映画で活躍した女優さんであります。
 実のところ私は星由里子さんの映画・テレビ・舞台での活躍をほとんど知らないのですが、私と星さんの初対面が東宝の特撮映画でした。
 忘れもしない小学2年生の頃、学校に行くと友達の間では「葛飾図書館でゴジラの映画をやるらしい!」なる怪情報が出回ってました。
 早速日曜日に友達と出掛けてみると間違いなくゴジラ映画が上映されるではないか。でも物凄い混みかたでしたので、一番前の大きなスクリーンの真下、舞台の先端に肘をのせて見上げました。その日に上映されたのが、星由里子さんと宝田明さん主演の『モスラ対ゴジラ』でした。颯爽と女性カメラマンを演じる星さんは当時20歳で、特撮映画のドラマの部分を引っ張る大切な役柄でした。
 次にテレビの映画劇場で、全世界が第三次世界大戦により滅んでしまう『世界大戦争』が放送され、星さんは悲劇のヒロイン役を美しく演じました。あまりに辛い作品だったのでDVDを買ったのにいまだに観ておりません。
 そしてリバイバル上映で何度も映画館に通ったのが『三大怪獣・地球最大の決戦』でした。今年の初めに亡くなった夏木陽介さん(コラムVol.1401をご参照)との主演。夏木さんはカッコいい刑事役、星さんは夏木さんの妹で新聞記者の役でした。本多猪四郎監督による特撮とドラマのバランスが最高に取れたこの大作でも星さんは堂々の主演でした。

 日本映画の中で《忘れ去られた名作》だと私が信じているのが『父子草』という1967年の作品です。少年時代にテレビの映画劇場で観たきり、映画館で上映されず、DVDにもなっていないはずです。渥美清さんと無名時代の石立鉄男さん、淡路恵子さんと星由里子さんが絡むヒューマン・ドラマでした。凄く可笑しいのにホロッとするやり取りが下町の風景と共に忘れられません。
 皆さん揃って天国ですね。

 星由里子さんのご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉


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