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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1374 『TAP DO!結成15周年記念公演』
「凄く面白い!」
 長いことそんな噂ばかりを聞いてきた『TAP DO!公演』を初めて拝見しました。結成されてから15年観てこなかったなんてひどい奴ですね私は。
 TAP DOは、こうした劇場に留まらず日本中の幼稚園から小中高校、企業のイベントそして海外にまで足を伸ばして活動をされているグループ。
 そんな活動パターンからか、公演のチケットも一般料金に加え小中学生料金があるのは実に親切。静かに観劇する大人に対して、テンションの高い子供達が公演を盛り上げる!上手い集客方法+演出です。私がうかがったのが祝日だったせいか、そんな印象をより強く持ちました。

 オープニングに登場したポケさんという小柄な男性がいかりや長介ばりに子供や観客いじりの上手い方で、もうドリフターズの公会堂中継を思い出してしまいました。しかも、私の様な新参ものでも〈内輪受け〉を全く感じずに笑わせ、楽しませてくれました。
 やがて、この方が世にも凄いジャグリングのプレイヤーである事をそんな笑いの中で知らされます。
 もちろんNGもあるのでしょうが、NGをギャグにしているのでそれも楽しいのです。3つの玉を投げながら脚立を上る芸から、6人の首に6個のワッカを投げる芸に至るまで、彼のリアクションにハラハラ・ドキドキ・ゲラゲラの三段攻撃をくらいました。
 ゲストで出演した中尾ミエさん尾藤イサオさんが歌うだけでなく、コントやダンスにメンバーと同じに参加してまうあたりに、このグループとの強い信頼関係を感じました。中尾さんがチアガールの衣裳で出演されたのには本当に驚きましたし、尾藤さんが当たり前のようにジャグリングをされたのにも仰天しました。

 宝塚のパロディで見事な歌を聴かせてくれた吉田ひかるさん。宝塚のパロディって男がスネ毛を見せたりどこか不潔なの物ですが、タカラジェンヌの様に清楚で美しい吉田さんなので清く正しく笑えました。
 女の子達のラインダンスも本格的な中にシンクロの振りを入れたり笑いを忘れず、羽根を背負ったスターの登場で、書き割りの大階段がストン!と落ちてくるあたりはリズム劇場のスタイルで嬉しい。また、頭に乗せたエッフェル塔が暗転で光るあたりも分かっていても重ねて嬉しい。

 さて、今回の公演でハッキリしなかった部分がひとつありました。それが《生存競走》というダンス・コントでした。
 結婚式の場面に続いて、〈白い〉体操着を着たダンサー達がタップを踏みながら障害物競走をしながらどんどん脱落して行くわけですが、ただひとり勝ち残った勝者に続いて子供を授かった夫婦が現れ、暗転に。
 若い方々の公演なのでオリジナルかも知れませんが、実はウディ・アレン監督の映画(45年前)で同じネタがありました。そのタイトルが「ミクロの○○圏」という白いオシベがメシベ目指して突き進む!なる場面。
 私の大好きな場面だったので、ファミリー路線のTAP DO公演に、もしそんな場面であったら凄く感激です。
 考えすぎ?なんですかね。

 11名の若いアンサンブル・ダンサーの中に、かつての教え子である郡司聡美さんと、今年のナショナル・タップ・デーでご一緒した小澤萌奈さんが参加されてました。
 郡司さんはまだY'sが発足して間もない2006年の『博品館タップダンス・フェスティバル』にY'sメンバーの一員として参加(コラムVol.38をご参照)してくれました。
 今回はレヴュー・ガールや白い体操着ダンサーさらにはハイジのヤギ役を演じていました。銀座の、しかも天下の博品館劇場で動物を演じるなんて、私と同じ道を進んでくれている様で爆笑しながら涙が出てきました。
 小澤さんは場面ごとにヘアスタイルが違って探すのに苦労しましたが、ソフト帽をかぶって黒のスーツでスタイリッシュに踊ると、その立ち姿で一気に「あっ小澤さんだ!」と目を引くあたりは師匠のRIKIYA兄さんを思い出させます。
 二人とも頑張ってね。

 そんな大活躍のTAP DOメンバーの方々もすでに40代とか、「小さな文字が読みにくい!」なるセリフもあったり何となくわかる。これからが大変だと思います。
 クオリティの高さはもうスカイツリー並なので、今後のご活躍をただただ祈るばかりです。

 皆さまお疲れ様でした!

天野 俊哉



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