TAP DANCE LOGO
INSTRUCTORS
STUDIO : 戸塚スタジオ
NETWORK
SCHEDULE
EVENTS
COLUMNS
DANCE TEAMS
LINKS
OUR MASTER : 佐々木 隆子
COLUMNS

Vol.1369 ガメラ・マーチこぼれ話
 天野先生の偉大なる映画人の追悼コラムに、永田秀雅氏作詞のガメラ・マーチの歌詞が
「いかすぞガメラ、日月火水」
とありますが、私の記憶ではどうしても
「つよいぞガメラ、火水木金」
なので調べてみたら、ガメラ・マーチは3番まであり、
1番が「いかすぞガメラ、日月火水」
2番が「がんばれガメラ、月火水木」
そして
3番が「つよいぞガメラ、火水木金」
であることが判明しました。
 昭和ガメラシリーズ全8作品のメガホンを取った湯浅憲明監督によると、作詞した永田氏が会議室から張り切って出てきて、
「おいっ!ガメラの歌ができたから、みんな聞け!」
と、スタッフの前で
「つよいぞ!ガメラ・・・」
と朗読。
 専務である永田氏の前ということで、社交辞令的に全員が拍手したところ、
「どうだっ、湯浅君!みんながこんなに感激して『イイ!』と言ってくれているから、コレ、使ってくれ!」
ということで、レコーディングとなってしまったそうです。
 歌唱したのは「大映児童合唱団」。
 湯浅監督によると、
「そこら辺の子供たちを寄せ集めてきて歌わせたので、元々そんなものはなかった」
そうです。なので、無銭入場で大映を倒産に追い込んだ天野少年(コラムVol.832をご参照)も、もしかしたら合唱団に参加できたかもしれません。
 どこか素人っぽく(素人ですが)子供らしい合唱がかえって好感を抱かせることになり、屈託のない勇壮で軽快なメロディーに分かりやすい歌詞が乗った傑作「ガメラ・マーチ」が生まれたそうです。
 ちなみに作曲を担当したのは、主に東宝映画の劇伴音楽を中心に活躍していた作曲家、広瀬健次郎氏。
 ゴジラを擁する東宝で手腕を振るっていた広瀬氏が、どのような経緯でライバルともいえる大映の「ガメラ・マーチ」を作曲することになったのか定かではありませんが、狭いギョーカイのこと、湯浅監督から「ヒロセちゃん、頼むよ」的なお願いがあったのかもしれません。
 映画産業が斜陽になった1960年代、広瀬氏はテレビに進出。バラエティ番組の劇伴音楽を皮切りに、テレビドラマやアニメの劇伴音楽や主題歌を多く手掛け、アニメ「オバケのQ太郎」の主題歌はミリオンセラーを記録、1966年の第8回日本レコード大賞で童謡賞を受賞!他にも「ど根性ガエル」の主題歌や、どっきりドキドキ懐かしい「スターどっきりマル秘報告」のジングルなど、乗りのいいメロディーがたくさんあります。

 昭和の映像や音楽に、今の時代にはない勢いや迫力を感じてしまうのは、昭和生まれの贔屓目でしょうか。どうでもいいですね。

Y's取材班



Copyright 2005 Y's Tap Dance Party. All rights reserved.