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Vol.1333 生誕100年記念オードリー・トッター〜ファム・ファタールにさせられた女優さん
 近年、再評価されてきたハリウッドのフィルム・ノワール映画。日本でもDVD発売や名画座での上映が活発になってきました。この夏も渋谷の名画座シネマヴェーラで特集が組まれていました。
 そんなノワール映画でのファム・ファタール、つまり悪女役で特に名前が挙がるのが、今年生誕100年を迎えるオードリー・トッターです。
 日本では『ローマの休日』のオードリー(ヘプバーン)と、お笑いのオードリー(春日)の認知度が高いので厄介ですが、以下のオードリーはトッターさんであります。
 実は、私はオードリーの映画をほんの数本しか観ておりません。
 「その程度で、お前はオードリーの何を!何を!語るつもりだ!」
 皆様のぶちギレ寸前のお顔が目に浮かびますが仕方ありません。
 オードリーは、ラジオで仕事をしてた関係で、MGM映画と契約した当初は声の仕事でした。
 MGMミュージカルの大スターが顔を揃えた『ジーグフェルド・フォーリーズ』では、キーナン・ウィンのコメディ寸劇『何番にお繋ぎしますか?』に声の出演。そう、電話のオペレーターの役でした。

『郵便配達は二度ベルを鳴らす』
 ラナ・ターナーとジョン・ガーフィールドが主演したノワール映画の傑作。オードリーは主役のガーフィールドに絡む、車をエンストさせてる女の役で、わずか2分位の出番。女性キャストがたった2人という作品なのでハッキリ記憶に残っていますが、すでにお色気担当でした。

『Tension』
 以前、MGMミュージカルの踊るスター、シド・チャリスが出演しているこの映画をコラムVol.350で取り上げた事がありますが、オードリーが主演女優であります。御主人、愛人、刑事を次々と手玉に取る悪女を演じています。下着姿から水着姿まで、この時代にしては思いきった大胆な衣裳展開で観るものを圧倒します。ただ、結末でのオードリーがどことなく可哀想に感じてしまったものです。

『High Wall』
 『哀愁』の2枚目俳優で、MGM映画の大スター、ロバート・テイラーと共演したオードリー。助演が名優ハーバート・マーシャル、おまけに女性キャストは彼女ただひとり。ノワール作品ではあるけれども精神科を舞台にしたドラマティックな展開で、俳優達にとっては難しい医学用語との戦いだったはず。MGMらしい華やかさは全くありません。オードリーはお色気に頼らず、殆どの出番を地味な白衣姿やコート姿で通します。

 『Tension』が製作された1949年に25周年を迎えたMGM映画会社の記念ランチ・パーティの記録映画には、オードリーが名優スペンサー・トレイシーと楽しそうにお喋りしている姿が残されています。内1枚は、オードリー、スペンサーそしてフランク・シナトラの3人が、ドレスアップした女優ジェニファー・ジョーンズを後ろの席からボーッと眺めている笑えるショットです。

 オードリーは、お色気に頼らずとも探偵ものの傑作『湖中の女』やサスペンスの名作『罠』等に主演していますが、デビューが20代の後半と遅かった事、契約していたMGM映画が崩壊し始めた時期にぶつかった事から早めに映画界を引退したそうです。
 今回は、女優としてよりもファム・ファタール女優として名を残す、オードリー・トッターを取り上げました。

天野 俊哉



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