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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1221 タップ・ダンサー競演「ストーミー・ウエザー」DVD情報
 「ストーミー・ウエザー」(1943)は、第二次大戦中ハリウッドの大手映画会社20世紀FOXが製作したオール黒人キャストによるミュージカル映画です。今日では伝説的な黒人エンタテイナーがたくさん出演している事で知られています。
 タップの父と言われたビル“ボージャングルス”ロビンソン。
 ハリウッドきっての黒人美人歌手リナ・ホーン。
 Flash Actというアクロバットなタップを売り物にしたニコラス・ブラザーズ。
 ド派手なスーツを着て叫ぶように歌うバンドリーダーキャブ・キャロウェイ。
 ジャズの名曲を沢山作ったピアニストで歌手のファッツ・ウォーラー。
 これらの名手が入れ替わり立ち替わり登場して歌い踊り演奏を繰り広げます。
 楽曲は、今日ではポピュラーなものばかりです。
 ボージャングルスやニコラス・ブラザーズのタップダンス・ナンバーは、YouTube等で断片では観ることが出来ますが、ぐいぐい引き付けるナンバーの構成は見事です。
 また、オーソドックスなスタイルのボージャングルスと当時としては最新のスタイルであったニコラス・ブラザーズの対比も面白いですね。
 日本語字幕入りビデオも発売されていないので、今回のDVD発売は価値があります。
 4月25日ジュネス企画より発売されます。

 「ストーミー・ウエザー」は、戦後の40年代後半「ジャズ天国」なるイカした題名での公開が決まっていながらオクラ入り。
 ミュージカル映画後進国の日本ではその存在は封印されました。
 MGMミュージカルの名場面を集めた映画「ザッツ・エンタテインメント」の大ヒットで、再び古いミュージカル映画が注目されるようになった1970年代。
 「ザッツ」を製作したジャック・ヘイリー・ジュニアが、今度は20世紀FOXのミュージカル映画の名場面を集めた「想いでのフォックス・ミュージカル」なるテレビ番組を製作しました。司会はフレッド・アステア。日本では1977年6月にテレビ放映されました(コラムVol.363をご参照)。
 「ストーミー・ウエザー」は別格で紹介され、リナ・ホーンの歌う主題歌、キャブ・キャロウェイの歌う“Jumpin Jive”そしてニコラス・ブラザーズが高い階段から飛び降りる物凄いタップ・ダンスの3曲に若かった私はハマりました。
 海賊盤レコードを渋谷すみやで購入して、擦りきれるまで聴きました。
 1980年頃、ジャズ愛好家の方が自身で購入した16oフィルムの上映会が四谷公会堂で行われた時は、確か「ミュージック・マガジン」に情報が掲載されました。もちろん字幕無しでしたが、お客さんはもうコンサートのような乗りで、ボージャングルスがタップを踏み出すと拍手、リナ・ホーンが歌い出すと拍手、キャブ・キャロウェイなんて登場しただけで拍手喝采。
 バブル時代の1988年、ミニシアター・ブームでオープンしたての渋谷シネマライズでまさかの「ストーミー・ウエザー」が日本初公開され、飛んで行きました。お客さんは全然入っていなかったけど、楽しみました。今でもプログラムは大切に取ってあります。
 私と映画「ストーミー・ウエザー」との関わりを少しだけ書いてみました。

天野 俊哉




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