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Vol.363 35年ぶりの再会〜フレッド・アステア司会のテレビ・ショー
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1975年日本公開のMGMミュージカル・アンソロジー「ザッツ・エンタテイメント」で、ミュージカルにどっぷりハマッた私や松本晋一さんのような「ザッツ1次世代」にとって大切な、もうひとつの「ザッツ・エンタテイメント」があります。1977年6月17日深夜にTBSでひっそり放送された「思い出のフォックス・ミュージカル」“FRED ASTAIRE SALUTES THE FOX MUSICAL”です。1975年アメリカのABC-TV製作による20世紀フォックス映画のミュージカル・アンソロジーで、フレッド・アステアが司会をしました。
当時は、ビデオデッキが高価で買えなかったので、こうした深夜番組は必ず起きて観ていました。10代だった私も松本さんもこの番組を観ていたことから、私たちが知り合った頃、この番組のことをずっと語り合ったものです。昨年暮れにアメリカのコレクターからこのコピーDVDを入手することができ、実に35年ぶりの再会となりました。
もちろん現在では、ここに収められている全ての作品を観ているのですが、おいしいシーンを少しずつ見せる編集テクニックはさすが。そして、ミュージカルの大スターに混じってグウェーン・バートンや、振付の名手ハーメス・パンらを大切に紹介していくセレクションのうまさ。さらに、「メリー・ポピンズ」「サウンド・オブ・ミュージック」の振付師であるマーク・ブロウが演出をしているF.アステアの司会ぶりがスマートで、(ジーン・ケリーの演出で)ガッツリ踊らされた「ザッツ・エンタテイメントPART2」よりも、サラリとアステアらしくて魅力的です。今観ると、収められている豪華絢爛なミュージカル・シーンよりも、そんなさりげないところが気になりますね。
天野 俊哉
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