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Vol.1085 白川由美さん追悼〜東宝特撮映画のヒロインから
 女優の白川由美さんが亡くなりました。晩年まで人気TVドラマに出演していた事から、かなりの報道がされていました。
 白川さんは東宝映画が誇る特撮作品への出演が多かったので、私ら世代は誰でも知っている女優さんのひとりです。
 小津安二郎監督の名作「小早川家の秋」にも出演とのことですが、あまり記憶に残っておりません。
 すみません!
 デビュー当時の「空の大怪獣ラドン」では清楚なイメージのヒロイン役で売り出された白川さんですが、東宝映画の売り方は少し違っていたのでは?とは私の見方です。
 翌年の「地球防衛軍」では宇宙からやって来たモゲラというロボット怪獣が暴れ、村中の人々が避難しているのに、のんきに入浴なんかしている白川さん。
 恋人役の男性に「早く逃げるんだ」と声をかけられると、湯舟からあがり駆け出す。もち足しか見えませんが、昭和31年の映像としてはかなりキワドイ。あの本多猪四郎監督(コラムVol.627をご参照)がこんなムダな演出をするはずがない!絶対に会社命令!とは私の見方です。
 さらに翌年の「美女と液体人間」では、名誉ある美女役(キャバレーの歌手役)でしたが、東宝映画のポスターでの白川さんは肩紐が落ちたネグリジェだけの姿で恐怖におののいていらっしゃる!もう会社命令でしかありませんね。
 ちなみに私に近いところにもそんな位置づけで苦労している女性タップ・ダンサーがいましたっけ。
 普通の映画女優としての白川由美さんは全く観ておりませんのでこれ以上は書けません。
 映画会社同士が競っていたあの時代に、東宝映画の白川由美さんが日活映画の“ダンプガイ”二谷英明さんと結婚された事は今考えると凄い!きっと《ロミオとジュリエット》みたいな壁があったのでしょう。ぜひ、経緯を知りたいものです。
 素敵なご夫婦でしたが、二谷家の歴史に《HG》さえ登場しなければ何千倍も、いや何万倍も幸福だったのでしょうね。まあ、この辺は週刊誌がこぞって扱うネタなのでここでは触れません。
 白川由美さんのご冥福をお祈りいたします。

写真右 上から
・「日本のグレース・ケリー」のキャッチフレーズで1956年(昭和31年)にデビューした白川由美さん
・キャッチフレーズとは裏腹に特撮映画で“セクシー&悲鳴担当”を務める白川由美さん。ポスターではその扱いが顕著
・幸せいっぱいの二谷家。ラジオのDJを務めた際にゲストの二谷英明氏とフォールインラブ。1964年(昭和39年)に結婚
・二谷氏に拳銃の撃ち方の指導を受ける白川由美さん

天野 俊哉




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