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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1020 (祝)重木昭信著「ミュージカル映画事典」出版記念その@
 いつものようにボーッと書店で映画書籍コーナーを眺めていると、目に入ってきたのが『ミュージカル映画事典』の文字(写真@)。
 キラキラッ
 目が輝きました!
 箱に入ったドッシリとしたまさに事典のおもむき。
 手に取りページをめくるとハリウッド・ミュージカル映画で活躍したスターたちのコーナーに。ありきたりではない、実に個性的な解説がされています。
 欲しい!
 作品のコーナーではユニヴァーサルのB級ミュージカル映画まで取り上げ、しかも全ての作品にワンポイント解説がされている。日本で公開された作品には邦題も。戦前のものまで丹念に調べてあります。
 買わなきゃ!
 アメリカでは35年ほど前に『ハリウッド・ミュージカル映画事典』がハードカバーで発売されましたが、あくまでハリウッド製作の作品に限定されておりました(写真A)。しかし今回の事典にはヨーロッパ製作のミュージカル映画までが収められています。
 絶対に買わなきゃ!
 これは凄すぎですね!
 ちなみにお値段は?
 ¥17000
 平凡社の事典だから仕方ない。
 ああっ、お金貯めなきゃ。
 と思って棚に戻そうとしたのですが「これって誰が書いたの?」
 著者、重木昭信。
 ガーン!
 この方、30年前に芝邦夫のペンネームで『ブロードウエイ・ミュージカル事典』なるこれまた凄い本を出版された事があります(写真B)。
 実は重木昭信氏は私のミュージカル映画の三大師匠のお一人であります(ちなみに他のお二人は、三浦秀一氏と松本晋一氏)。
 Y'sTapDancePartyのホームページに映画コラム等を偉そうに書いている天野ですが、この重木氏に比べたら私なんてまだまだ赤ちゃんみたいなもの。重木氏は、ミュージカルの知識もコレクションも素晴らしいの一言です。
 日本でハリウッド・ミュージカル映画を全く観ることが不可能だった1970年代に、高いフィルムを個人で輸入していたのがこの重木氏でした。最近偶然コラム(Vol.1006)に書きましたが、フレッド・アステアのRKOミュージカルとバスビー・バークレーのレヴュー・ミュージカルのコレクションは当時この方だけでした。また、そんな大切なコレクションを私達若いファンの為に提供して下さいました。
 そうした上映会場で販売されていたミュージカル映画の同人誌にバスビー・バークレーのコラムを書かれていたのも重木氏でしたね。
 重木氏の書かれた文章のファンになった18歳頃の私はすぐに手紙を書きました。
 重木氏はすぐに返事を下さって「映画と共に舞台もご覧になると良いですね♪」という暖かいアドバイスを頂いたのがきっかけで、浅草国際劇場時代のSKDや宝塚歌劇を観始めるようになりました。
 長くなりそうなのでつづく。

写真 上から@AB

天野 俊哉




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