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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1017 いつか聴いた歌
 《タップ界きっての音楽通》だと私が信じている加藤忠君。以前、彼から「『いつか聴いた歌』というタイトルのコンサートに行きました!」なるメールが来た時に「ぜひプレゼントしなければ」と思った本がありました。
 イラストレーターで映画監督でもある和田誠さんが書かれた「いつか聴いた歌」がそれです。
 初版の単行本が出版されたのが1977年。私はこの時に買い、なん百回と読み返したジャズ音楽のバイブル的存在だったのにいつの間にか紛失。プレゼント用に半年間古本屋を探し、今回購入したのは1996年に出た文庫本の方です。
 筆者の和田さんが1936年生まれという事は今年で80歳。素晴らしい!
 私の青春時代、映画の勉強をさせて頂いた先生方は皆さん自分の両親位の世代なのですね。
 和田さんが思い付くままにセレクトした100曲に、素敵なエピソードがズラリ。
 初めだから「ビギン・ザ・ビギン」でスタートし、終わりだから「歌は終われど」で終わりましょう!というラフな所が和田さんらしい。決して名曲集でも無ければ、名曲事典でも無い。
 コール・ポーターの名曲“I've Got You Under My Skin”の項では、まず「僕は君を皮膚の下に持っている」と直訳をした上で、やっぱり「あなたはしっかり私のもの」じゃないとねと説明がなされている。
 今年Y'sTapDancePartyが使用するこちらもコール・ポーターの名曲“You'd be So Nice to Come Home To”の項では驚くべき表記が。
 私はこの曲にちなんだコラム(コラムVol.893をご参照)を昨年の秋に書いたのですが、和田さんは40年も前に全く同じ内容のコラムを書いておられる!
 どうやら和田さんは映画「Something to Shout About」も観ておられる。
 あの時代、ビデオもDVDもYouTubeも無かったのに。
 いったいどうやって?
 もう、凄すぎます。
 加藤君にとか言いながら、結局なつかしさから全部再読してしまいました。
 そして、和田さんが描かれたサミー・デイビス・ジュニア、フランク・シナトラ、フレッド・アステアらスターのイラストを見ながら楽しいひとときを過ごしました。

天野 俊哉




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