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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1014 私達だってタップダンサーなのに@
 「ミュージカル映画特集−ジャズで踊って」のコラムを一度終わりにしてうとうとしていたら天から声が!
 「私の事忘れてるでしょ!」
 すみません!
 1930年代から1950年代あたりまでハリウッド映画における黒人の扱いは酷いものでした。タップダンサーは踊るだけの存在、台詞があるのは召し使い等のわき役ばかり。タップの父ビル・ボージャングルス・ロビンソンですら映画では、天才子役シャーリー・テンプルの召し使い役にとどまりました。
 今回タップシューズすら履かせてもらえず映画に出演しているのがタップの歴史に残るジェニ・ルゴンそしてバック&バブルズです。
「イースター・パレード」
 フレッド・アステア主演MGMミュージカルの名作。アステアの元パートナーアン・ミラーの傍にいる小柄な召し使い女性がジェニ・ルゴンです。
 ワンちゃんを預かったり、スパイみたいな事をして笑いを誘います。ただ、はるか後輩の白人タップダンサーアニーの召し使い役ではジェニが気の毒です。
 カラー写真が「イースター・パレード」でのジェニ、白黒写真が「Hooray for Love」でビル・ボージャングルス・ロビンソンと競演したジェニです。
 ラスティ・フランク女史の名著「TAP」にはジェニ、アニー共にインタビューが収められています。
 数年前にみすみ“Smilie”ゆきこ先生のブログでジェニ・ルゴンが亡くなった事を知りました(コラムVol.366をご参照)。みすみ先生の文章を読んだ時、召し使い役なんかで簡単にへこむ女性で無いことを知り、何だかとても嬉しい気持ちになったものです。
 つづく。

天野 俊哉




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