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Vol.990 生誕100年記念ハリー・ジェームス〜CD収集の巻
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そんなお世話になった池袋西口のメモリーレコード店ですが、店長さんレコードへの思い入れが強くて、CDには批判的でした。
ハリー・ジェームス楽団の場合、同時代に活躍したトミー・ドーシー楽団やジーン・クルーパ楽団の演奏ほどCD時代になっても新譜には恵まれていません。25年近くたった現在でもそんな状態です。レコード時代にすでにハイ・ファイに近い録音技術のレコードが発売されていたからでしょうか。
CD特有の長時間録音で得をしたのが楽団の演奏よりも専属歌手達の歌曲集でした。
ハリー・ジェームス楽団にはフランク・シナトラ、ディック・ヘイムズ、ヘレン・フォレスト、キティ・カレンら一流の歌手が在団しましたので全曲収録はとても嬉しかったです。
例えば、ディック・ヘイムズが歌った“Aurora”で私は淺野康子さんと初デュエットしましたし、近年ではヘレン・フォレストが歌った“I've Heard That Song Before”を淺野さんが振付したのは記憶に新しいはず。
私達は古くても素敵な歌曲を選び、振付をしたいので音質の良いCDは本当にありがたいのです。
この専属歌手で面白いエピソードがあります。
偉大な歌手フランク・シナトラを無名時代に発見して育てたのがハリー・ジェームスでした。ただ、当時不遇だったハリーは良いギャラをフランクに支払えませんでした。結婚して、子供が生まれ、お金を必要としたフランクの為、あっさり残っている契約を解除し、フランクに高額なギャラを支払えるトミー・ドーシー楽団に移籍させたそうです。太っ腹なハリーを物語るエピソードですね。
つづく。
写真下 左からディック・ヘイムズ、ヘレン・フォレスト、キティ・カレン
天野 俊哉
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