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Vol.978 続・2016東京リズム劇場を終えて〜白川&西村ペアを舞台袖からジックリ拝見
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銀座博品館劇場の舞台袖の狭さには想像を絶するものがあります。今回の様に大道具満載の場合、もう人の立っているスペース確保にも気をつかいます。
本来、場面と関係の無いキャストは楽屋で待つのがルールですが、大道具の手伝い担当になったお陰で素敵なダンスを拝見する事が許されました?私の勝手な解釈でございます。すみません。
さて、その中でもお客様以上に楽しませて頂いたのがハンサムな白川希さんとお美しい西村麻亜沙さんのデュエット作品“Bewitched”でした。最初、白川さんから曲名を聞いた時はてっきりリチャード・ロジャース&ロレンツ・ハートの名曲かと思いました。1940年のブロードウエイ・ミュージカル「パル・ジョーイ」でジーン・ケリーが歌ったスローバラードかと。それがまさかの「奥さまは魔女」の主題曲でした。
最近、私は初めてフレッド・アステアのTVショーを観たばかりですが、今回の白川作品はまさに1950年代のアステア・テイスト。
照明が入り向かい合った二人。小粋に帽子をかぶりタバコをくわえた白川さんはキザで男前。対する西村さんはお客様に背を向けていますが、舞台袖の私からはその表情が丸見え。じかにお二人の横顔を追いながらダンスを観賞。さらに私の右斜め上にはモニターTVがあるのでお客様目線でも観賞出来たのですよ。
曲は「奥さまは魔女」のジャズ・バージョンから。心地よいアレンジに、抑えた動きがピッタリです。
「なんて大人っぽいんだ!」
笑うしか芸の無い私はもう嫉妬しまくり。
中盤、白川さんに右手を持たれた西村さんが上手袖に隠れ、スタンバイしていた高取さんが西村さんの衣装を引き抜く(この場面の観客は私だけだ!ハハハ)。
ドレスアップした西村さんが舞台上に現れ、高度なタップと華やかなペア振りで舞う二人。リハーサルから本番5回を違う見方をしました。
常に完璧な白川さんのリードに、回を重ねる毎に魅力を増す西村さん。どんどん成長してますね。
本当に素敵でした。
白川作品はもうフレッド・アステアをはるかにこえて新しいスタイルを確立しているように思います。
ちなみに日本タップ界で最初に「奥さまは魔女」を踊ったのは、みすみ“Smilie”ゆきこ先生と西村さんの師匠である穴田英明さんなのですよ。その時は穴田さんらしくみすみ先生をお姫さま抱っこをしたムードいっばいのデュエットでした。
白川希さんは春のJAM TAP COMPANY公演に出演が決まっているそうです。楽しみにしております。
※写真の掲載は承認を得ています。
天野 俊哉
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