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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.943 MGMミュージカルDVD情報
 ジュネス企画からMGMミュージカル映画「ワーズ&ミュージック」のDVDが発売されます。日本語字幕入りは初めてのはずです。
 写真は今回発売されるDVDのパッケージ写真ですが、MGMの「Till the Clouds Roll By」の“Who”のナンバーのジュディ・ガーランドの写真であって「ワーズ&ミュージック」のものではありません。
 なんでこうなるのかな?
 “The Lady is a Tramp”“Manhattan”“Blue Moon”など都会的な名曲を数多く世に送り出した名ソングライターチームロジャース&ハートの伝記映画。
 ロジャースを演じる主役のトム・ドレイクが弱く、屈折した性格のハートを(本来芸達者な)ミッキー・ルーニーが演じるあたりのバランスが悪く、ドラマの部分の出来が気にはなります。当時新人のジャネット・リーとベティ・ギャレットがそれぞれの妻役と恋人役を演じています。
 MGMミュージカルの大スター達が歌い踊る22のミュージカル・ナンバーが見事なので、五千円の価値は十分にあります。
 その中でも歌手のペリー・コモ、ジュディ・ガーランド、リナ・ホーン、そして踊りのジーン・ケリーが別格の扱い。また、無名だったバレエのシド・チャリースが2つのナンバーで目立った活躍をします。
 ジーン・ケリーは「On Your Toes」からのモダンバレエをヴェラ・エレンと踊るだけですので、タップダンスの場面を担当するのが、アン・サザーン、ブラックバーン・トゥインズ&MGMダンシングチーム。もう1曲がジューン・アリスン&ブラックバーン・トゥインズです。軽やかなタップダンスがオシャレで魅力的ですよ。
 かつてアメリカで発売されたDVDには本編で使われなかったミュージカル・ナンバーの音楽が沢山収録されており、その多くはつまらないのですが、私が大好きな“Falling in Love with You”をジーン・ケリーが甘く歌っていたり、フレッド阿部さんがY's公演で踊った“You Took Advantage of Me”をジーンとジュディ・ガーランドがデュエットしていたり「もう信じられない!」と思うくらい凄いものもありましたっけ。
 〈2016年1月28日発売〉

天野 俊哉




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