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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.941 (祝)10周年シネマヴェーラB名作にはなれなかったけど
 第一週12月19日から25日までのラインナップには、名作にはなり損ねましたが興味ある作品が二本含まれています。
 「カンザス騎兵隊」は、ハル・B・ウォリス(製作)、マイケル・カーティス(監督)、マックス・スタイナー(音楽)らワーナーの第一級のスタッフが組んだ超大作。これで失敗など有り得ない。
 さらにエロール・フリン、オリヴィア・デ・ハヴィランド、レイモンド・マッセイらの出演。いい俳優が揃っている!これで失敗など有り得ない。
 奴隷解放運動から南北戦争へと続く硬派なドラマ。
 何回も観ているのに名作に見えない理由が何だか分からなかったのです。
 どこが良くないのか?
 今回DVDで観直して何となく分かりました。そう、ロナルド・レーガンの存在が作品を軽くしているのですね。1981年にアメリカ合衆国の大統領になった俳優時代のレーガンさんはアメリカンフットボールの選手役が似合う程度の俳優。
 深刻な場面も彼の能天気な笑顔で一瞬にして青春カレッジ映画にしてしまう。
 この作品で彼が演じているのが後に壮絶な最期を迎える実在の人物、若き日のカスター将軍?絶対に有り得ない。残念。
 さてもうひとつ、日本では劇場未公開の「流砂」はかなり知られたフィルム・ノワール作品。
 主演がミッキー・ルーニー、ハリウッドの名優ジェームズ・キャグニーの妹ジーン・キャグニー、そしてピーター・ローレという個性派。三人はこの作品に出る5年位前までMGMやワーナーで一級作品に出演していたスターさん。この落ちぶれ加減がノワール映画にピッタリ。暗さや悲惨さを盛り上げています。
 絶対にスリリングで面白いはずなのに。
 何がいけなかったのか?傑作になり損ないました。残念ながらこれ以上は詳しくは書けません。
 とは言うものの「カンザス騎兵隊」も「流砂」もプログラム・ピクチャーとして十分に楽しめる作品です。おまけにこれが二本立てだそうですよ。

シネマヴェーラ渋谷公式サイト http://cinemavera.com/index.html

天野 俊哉




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