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Vol.933 生誕100年記念フランク・シナトラA
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1970年代テレビでの映画放送は吹替えでカット版が常識でした。1950年代から60年代の作品が主流でしたので、我らがフランクの主演映画もゾロゾロ放送されました。毎回色々な声優さんが吹替えていました。
「黄金の腕」
「野郎どもと女たち」
「上流社会」
「走り来る人々」etc.
どれも上質の作品でしたが、ミュージカル映画に関しては歌や踊りが半分以上カットされていて、失望のが多かったですね。
そのうち「ザッツ・エンタテインメント・パート2」が公開されることに。
パート2の目玉の一つがフランク・シナトラ名場面集でした。
ジュール・スタインとサミー・カーンの小粋な“The Tender Trap”を歌いながらこちらに歩いてくるフランク。
ニューヨークのパラマウント劇場でのコンサートを撮影したニュース映像が映る。若い女性ファンの歓声の中、“I'll Walk Alone”をしっとり歌う。
MGM映画にスカウトされ大作ミュージカルの凄いセットで名曲“Ol Man River”を堂々と歌う。
水兵服を着たフランクの甘いバラード“I Fall in Love Too Easily”。
ジミー・デュランテを相手に歌うスインギーな“I Believe”。
モナコ公妃グレース・ケリー相手に歌う“You're sensational”。
そして待ちに待ったジーン・ケリーとのタップダンスのデュエット“I Begged Her”。
当時の私にとっては豪華なフランク・シナトラ名場面集の最後は、エスター・ウィリアムスやスティーブ・マックィーンをはじめとするスター達とのツーショット。
若き日のフランクの歌ったり踊ったりするのをまとめて観た最初の経験でした。
もう40年もたちますが、今でもこれらの場面だけをDVDで眺める事があります。それほど魅力的な出来事でありました。
つづく。
天野 俊哉
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