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Vol.931 生誕100年ダン・デイリー〜ふけ役の多いダンシング・スター
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背が高くてハンサム、歌も踊りも器用にこなすダン・デイリー。この12月に生誕100年を迎えます。
代表作は「いつも上天気」「ショウほど素敵な商売はない」「ラスベガスで逢いましょう」等の大作ミュージカル。ジーン・ケリーやマリリン・モンローやシド・チャリースと堂々の主演。日本人の少女スターだったサワムラミツコさんともデュエットしています。
しかしダンシング・スターとしてのダン・デイリーの本当の魅力はそれ以前の時代にあります。兵役除隊後、20世紀フォックス社と契約した1947年から1950年代に主演したミュージカル作品の数々。その多くはベティ・グレイブルとの共演。その中でも特に「Mother Wore Tights」が魅力的な作品でした。
その頃の作品はプロデューサーが単に音楽のタイトルからお話を作り上げたと思われる位チープでワンパターンな展開。ダン・デイリーは必ず落ちぶれる。子供が大きくなり、彼は必ず老ける。最後は当然ハッピーエンド。40歳で演じた「ショウほど素敵な商売はない」では、少し年下のジョニー・レイ、ドナルド・オコンナー、ミッチー・ゲイナーの父親役。これがまた実に自然でした!
軍服が似合うことから戦争映画への出演もやたら多い。皮肉にもこちらの方がはるかに良い作品がありました。老け役やらずしてエンドマークでしたし。代表作はジェームズ・キャグニー主演「栄光何するものぞ」そしてジョン・ウエイン主演「荒鷲の翼」etc.
西部劇の傑作もあり、その代表作がアン・バクスターが主演した「彼女は二丁拳銃」。皮肉なことにマリリン・モンローが端役で出ている為に今でも有名な映画。
残念なのはダン・デイリーのミュージカル・ナンバーの歌を集めたレコードやCDが無いこと。
YouTubeでDan Daileyを検索してもこれといったダンス・ナンバーが出てこないのですが、素敵なダンサーですのでこのコラムを読まれた方はご記憶下さいね。
写真右 上から
軍服姿が板につくダン・デイリー
「Mother Wore Tights」でベティ・グレイブル(右)と
「ショウほど素敵な商売はない」でファミリーと
「荒鷲の翼」でジョン・ウエイン、モーリン・オハラと
写真下 左から
サワムラミツコさんと
ベティ・グレイブルと
アン・バクスターと
天野 俊哉
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