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Vol.928 「ガイズ&ドールズ」あれこれ
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宝塚歌劇団星組公演「ガイズ&ドールズ」を観てまいりました。ちょうどその朝、テレビのワイドショーはダルビッシュ選手の弟の野球賭博逮捕のニュース一色。賭博用語の解説を受けてからの観劇となったため、劇中さりげなく登場する〈寺銭〉※などのセリフが初めて理解できました。
1950年のブロードウエイ・ミュージカル「G&D」は、ハリウッドでは1955年にマーロン・ブランドとフランク・シナトラ主演で映画化されました。日本では「野郎どもと女たち」のタイトルで公開。
私は1976年テレビの深夜劇場で観ましたが、150分あるオリジナル版ではなく75分の大幅なカット版でした。それでも充分に楽しみましたね。
主人公スカイ役のマーロン・ブランドとサラ役のジーン・シモンズは俳優。もう一方のネイサン役のフランク・シナトラとアデレイド役のヴィヴィアン・ブレーンは歌手。よってダンスナンバーはマイケル・キッド振付のアンサンブルによるものでした。
現在ではDVD発売されております。
ブロードウエイ版のレコードやCDは沢山あるのですが、映画のサントラ版はつい最近まで皆無でした。映画に主演したフランク・シナトラが自身のレコード会社リプリーズから発売した「G&D」というアルバムでは、ミュージカルの有名歌手を招いて全曲を歌わせました。中でもシナトラがビング・クロスビー、ディーン・マーティンと三人で歌うネイサン・デトロイトを称えるナンバー“The Oldest Established”が大好きです。
日本で最初に舞台上演したのが、宝塚歌劇団でした。
1984年に大地真央さん黒木瞳さんコンビ版でした。実を言うと大地さんの舞台を観た時、期待に反してかなりガッカリしてしまいました。ダンスよりも歌をメインにしたミュージカルなので華やかさに欠けたからです。
2002年の紫吹淳さん映美くらら版の時は、さらにキャストも弱くて兵庫の宝塚大劇場で観ただけで東京では観ませんでした。
そして北翔海莉さん妃海風さん版の今回も、半信半疑のまま着席いたしました。
ところがどうでしょう?今までなん十回も聴いてきた歌曲が実に素晴らしいのです。考えてみたら大地さんも紫吹さんも声の通る人ではなかったのに対し、北翔さんは歌える人。さらにネイサン役の紅ゆずるさんが上手い。主演二人によって決まる作品ですからね。
アデレイド役の方が少し若すぎたかも知れませんが、大変気に入りました。観に行って良かったです。
かれこれ40年の付き合いですが、今度はYouTube映像で私の知らない「ガイズ&ドールズ」を探してみたいと思います。
※寺銭(てらせん)
賭博場の借り賃として、儲けの一定の割合を貸元などに支払う金銭のこと。
江戸時代に取り締まりが緩かった寺社の境内を賭博場として借り、儲けの一部を寄進していたことからこう呼ばれるようになった、らしい。
天野 俊哉
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