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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.924 凄いDVDを買いました!「MGM映画の歴史・ライオンが吼える時」
 かれこれ7年ほど前に渋谷のタワーレコードで売られているのを見たDVDですが、もうすっかりその存在を忘れていました。それが、先日中古DVDショップの棚にあるのを偶然見つけ、すぐに購入しました。
 “天上の星より勝るスター”を誇ったMGM映画会社の歴史を6時間にまとめたテレビ・ドキュメンタリーで、司会をシェークスピア俳優のパトリック・スチュアートがつとめています。1992年にエミー賞を受賞したそうです。MGMと言ってもミュージカル映画だけにスポットを当てたわけではありません。かなり硬派な内容で、お勉強の一歩手前って感じです。
 このドキュメンタリーの優れている部分は、まずは構成、次にインタビュー映像、次にパトリックが出演する場面の演出、そして最後にMGM映画の名場面。
 私は意外にもこの順序でした。
 社長のルイス・B・メイヤーと若くして亡くなった有能なプロデューサーのアーヴィング・サルバーグを中心に進めてゆく創立1924年から1930年代半ばまでの第一部。
 グレタ・ガルボも、クラーク・ゲイブルも、ターザンも同じバランスで見せてゆく珍しいけれど、有り難い構成。伝説上のサルバーグがどんな人物だってのか?を初めて知ることが出来ました。また、MGMの何が?何処が?他社の映画と違うのか。私が長年持ち続けたのMGMの謎も少しわかってきました。
 あくまでもメイヤー社長により築かれた1940年代後半までを第二部。
 かつての専属俳優達の言葉が面白い。何故って、中には反メイヤー派の人も登場させるからです。
 皮肉にも、華やかで私が大好きなMGM創立25周年パーティ(1949)の時代を境に一気に衰退してゆく第三部。
 ドア・シャーリーという夢の無い経営サイドの人間がヘッドに来てMGM映画がつまらなくなりました。彼の時代に迎えた創立30周年パーティのショボさには涙が出ました。
 私がアメリカ映画を観始めた1973年頃、初めて買った映画雑誌にMGM日本支社の活動停止の記事が掲載されていました。
 が、創立50周年記念映画「ザッツ・エンタテインメント」で見事に復活したMGM。今年で創立91年なので、もう41年近い付き合いです。
 日本ではMGM映画も往年のハリウッドの大スター達もしだいに忘れられてきましたが、アメリカにはまだまだ沢山のファンが存在しています。フィルムからビデオ、ビデオからDVD、そしてYouTubeへと形を変えて語り継がれています。
 まだまだ新しい発見が出来て、ファンとしては嬉しい限りです。

天野 俊哉




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