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Vol.907 フレッド・アステアの振付師ハーメス・パンのDVDA
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フレッド・アステアの振付師として活躍したハーメス・パンが、亡くなる直前の1990年に出演したテレビ・ドキュメンタリー番組のDVD「DANCE CRAZY IN HOLLYWOOD」(1990)。
ダンスの神様フレッド・アステアとの素晴らしい創作の数々に目を奪われてパン氏本来の才能を見落としていました。
それは女性ダンサーを最大限に活かす才能です。
ジンジャー・ロジャース
ベティ・グレイブル
カルメン・ミランダ
リタ・ヘイワース
アン・ミラー
キャロル・ヘニー
シド・チャリース
キム・ノヴァク
シャーリー・マクレーン
そしてバリー・チェース
なんということでしょう!
彼女たちのしなやかな動きはパン氏の指導によるものだったのに。
また「Excuse My Dust」なる映画のサリー・フォレストという全然知らない女性ダンサーのダンスが見事で驚いてしまいました。
逆に、あれだけ歌の上手いフランク・シナトラが、ショーダンスになると手も足も出ない位下手くそ!という爆笑ものの発見もありました。
皮肉なのは、パン氏が一流でありながらも、振付師としてボブ・フォッシやジャック・コールほど強烈な個性を持ち合わせていない事から〜そう言えば「キス・ミー・ケイト」「カンカン」「夜の豹」ってハーメス・パンの振付だったなあ〜と今更ながら思い出すのでした。
こうした映像で有り難いのが、ハリウッドミュージカル映画におけるクレジットの訂正です。
現在にいたるまで、アステア主演MGM映画「恋愛準決勝戦」の振付はニック・カッスルとしてクレジットされてきました。当然、アステアのナンバーはアステア自身によるものですが、有名な帽子掛けのダンスのアイデアはパン氏によるものだそうです。そのエピソードも本人により語られています。
YouTube時代の今ではあまり価値がない映像かも知れませんが、テレビの大きな画面に生前のハーメス・パンが現れ、彼しか知らないフレッド・アステアやリタ・ヘイワースのエピソードを語る姿を観れるなんて永年のファンとしてはたまらない魅力なのですね。
さっ、このコラムを書き終えたらもう一度観なければ!
写真 左上から
ジンジャー・ロジャース/ベティ・グレイブル/カルメン・ミランダ
リタ・ヘイワース/アン・ミラー/キャロル・ヘニー
シド・チャリース/キム・ノヴァク/シャーリー・マクレーン
バリー・チェース/サリー・フォレスト/ハーメス・パン
天野 俊哉
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