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Vol.885 ジェームス・ディーン没後60年に寄せて
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1980年の夏にハリウッドへ行き土産物店を覗いた時、どこの店でも人気のスターはマリリン・モンローとジェームス・ディーンでした。今でも伝説のスターですね。
ジェームス・ディーンは、1950年代にたった3本の主演作「エデンの東」「理由なき反抗」「ジャイアンツ」を残し、わずか24歳の若さで自動車事故で亡くなりました。
その愛称ジミーも生きていれば84歳!うちの父が85歳なのでハッキリ言って爺様ですな。
さて命日が9月30日、しかも亡くなって60年なのでコラムに取り上げたのは良いとして、実のところネタが無いのです。映画も「理由なき反抗」1本しか観ていないからです。
なぜか?
それは間違いなく、小森のおばちゃまのせいですね。1970年代に映画評論家として大活躍され、いつも愛犬ココを抱いていた小森和子さんのコトです。その小森のおばちゃまの口癖が「私の息子ジミー」だったのです。まだ10代だった私は、テレビや映画雑誌でそうふれまわるおばちゃまと彼女の息子であるジミーに全く感情移入出来ませんでした。
可哀想なジミー。
最初に「理由なき反抗」を観た時も、小森のおばちゃまがチラついてしまい、映画に集中出来ませんでした。以来、今日まで「エデンの東」と「ジャイアンツ」を観たことがありません。
ただおかしなことに私はジミーに関する書物はほとんど全て読んでいるのです。本当は映画を観たいのかも知れませんね。また、「エデンの東」の主題曲はいまだに映画音楽のベストテンに入る名曲であり私も大好きです。
この夏に「理由なき反抗」がテレビ放送されていたので何度めかの再見をしました。
ジミーと共演したナタリー・ウッド(謎の死)、サル・ミネオ(刺殺)、ニック・アダムス(自殺)も揃って不幸な死に方をしたのにビックリしました。そう言えばジミーが愛したたった一人の女性ピア・アンジェリも自殺だったし。
この映画で赤いジャンパーを着たジミーははぐれもの(不良少年)を演じていましたが、今見ると大人しいもの。彼の自動車事故も、スピードを出しすぎた訳ではなく、映画撮影所の過剰宣伝というのが真実らしいのです。
さてもう一方の小森のおばちゃまはその後、あの大歌手フランク・シナトラに誘惑された等ハリウッド映画界での裏話を暴露したり、自分の性生活を本に書いたり、ジミーの母らしからぬ奔放さを見せ、当時の若者の支持を得たものです。
やはり私にとって、この二人きってもきしはなせないのかなあ?
天野 俊哉
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