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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.882 タップダンス・ミュージカルが忘れ去られた時代
 道灌山下の古書店でハリウッド・ミュージカルの偉大なプロデューサーであるアーサー・フリードとジョー・パスタナックの全12頁の研究書を2冊購入しました。
 よく見ると1966年発行とあります。
 実はこの時代ハリウッドでは、タップダンス・ミュージカルがすっかり過去の遺物とされていました。
 黄金時代を築いたスタッフもスターもすっかり高齢化(アステアは67歳、ケリーは54歳)し、音楽もファッションも何より映画の世界が変わりました。
 次にハリウッド・ミュージカルが脚光を浴びるのはこれより8年後、1974年の映画「ザッツ・エンタテインメント」を待たねばなりません。
 そんな時代に、この様な時代遅れの本を書いたのは一体誰でしょうか?
 私が12歳でその名前を覚えた人物、レイモンド・ローハーワー氏でした。
 アメリカの映画フィルム管理者みたいな肩書を持っていて、古いフィルムを発掘して復元するプロの方です。
 日本には川喜多和子さんのフランス映画社を通して、バスター・キートンの全ての作品を提供していました。
 ローハーワー氏は1973年の暮れに来日し、私も記者会見の招待を受けた話は以前コラムに書きました。
 この本を読む限りMGMミュージカルへの想いも強く、キートン等のサイレント・コメディの次はミュージカル映画だったのかも知れません。という事は、「ザッツ・エンタテインメント」のジャック・ヘイリーJr.監督以外にも、1960年代のタップが忘れ去られた時代に「タップダンス・ミュージカル時代よ、もう一度」と考えていた映画人がいた事になりますね。
 素晴らしい!
 道灌山下で何となく買った本で、新たな発見が出来て良かったです。

写真 上から
アーサー・フリード研究書
MGM撮影所でのフリード(左)とレイモンド・ローハーワー氏
ジョー・パスタナック研究書
MGM撮影所でのローハーワー氏(左)とパスタナック

天野 俊哉




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