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Vol.868 生誕100年イングリッド・バーグマン〜ハリウッド最大のスター女優
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1915年8月29日に生まれ、1982年8月29日に亡くなったイングリッド・バーグマン。スウェーデン出身のこの大女優の人生は波瀾万丈。
イングリッドの女優人生は大きく4つに分かれます。
スウェーデン時代
ハリウッド時代
イタリア時代
インターナショナル時代。
日本の映画ファンに今でも根強い人気があるのが、やはりハリウッド時代。最近、書店で売られているイングリッドのDVD BOXにはこの時代の代表作がズラリとならんでいます。
私がイングリッド・バーグマンの映画を観始めた頃すでに往年の大女優でした。ラッキーだったのが、映画館とテレビ放送で集中的にハリウッド時代の作品を鑑賞できた事です。
その発端が「カサブランカ」のリバイバル上映で、続いて「誰がために鐘は鳴る」「凱旋門」「ジャンヌ・ダーク」等。
アカデミー主演女優賞を受賞した「ガス燈」は意外にもテレビ初放送というふれこみでしたし、ビング・クロスビーと共演した「聖メリーの鐘」はある年のクリスマスに放送されました。
向上心が強く、名作だけに出演したかった1940年代にはハリウッド式の作品に不満を持ち、イタリアのリアリズム映画のロッセリーニ監督のもとに飛んで映画出演だけでなく、駈け落ちをするスキャンダルに。最近イタリア時代の作品を初めて観ましたが、ハリウッド式メイクをしていなくても凄く美人だったので驚きました。また、衣装も自前みたいなちゃちなものでしたが、普段こんな感じで夕飯の買い物に出掛けていたのだろうな?と。ごくごく自然体のイングリッドを観れたのは貴重でした。
イングリッドは、ハリウッド時代とイタリア時代に、映画と舞台で何度もジャンヌ・ダークを演じています。そんなこだわりから分かるように、ミュージカルやコメディへの出演はほとんど無いのが残念です。
ただ、「カサブランカ」の主題歌“As Time Goes By”は、イングリッドが歌ってはいないものの、彼女がほんの少しだけハミングしている事から、数多くの音源が残されレコード化さらにはCD化されています。
イングリッド・バーグマンのどこがどう素晴らしかったのか?
もし観る機会があったら、やはり「カサブランカ」をご覧頂くのが良いかな、と思います。
写真右 下
「聖メリーの鐘」(1945年)でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞
写真下 左から
ハンフリー・ボガートと共演した「カサブランカ」(1942年)はハリウッド時代の4作品目
「ガス燈」(1944年)で主演男優賞を同時受賞したシャルル・ボワイエと
「ジャンヌ・ダーク」(1948年)での凛々しい甲冑姿。公開中に件のスキャンダルが明るみに
天野 俊哉
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