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Vol.867 永六輔氏の面白そうな本がありました
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映画「ブルース・ブラザーズ」で知られるジョン・ベルーシの薬物中毒死を綴った書「ベルーシ殺人事件」を読んでいたら無性に「ブルース・ブラザーズ」の映画が観たくなりました。
お茶の水のディスク・ユニオンに行くも、DVDには出会えず。手ぶらで店を出るのもさみしいので書籍100円均一コーナーを覗くとたった一冊だけ面白そうな題名の本がありました。
永六輔著「なんといううまさ、なんというへた」
永六輔氏と言えば、かつて映画雑誌「キネマ旬報」にコラムのページを持っていましたが、何らかの事情で、そのコーナーを当時学生だったお嬢さんに任せたからさあ大変。熱い熱いキネ旬読者の怒りを買い、ついに永氏がキネ旬誌上で総パッシングを受ける事に。
生意気にも当時14歳の天野少年も永氏を攻撃した一人でした。少しして自宅に1通のハガキが届きました。送り主は独特な文字で《永六輔》とありました。裏返すと「あなたのおっしゃる事ごもっとも」と全面的に自分の非を認め、最後に「ただし、誤字が2字」とありました。ウィットに富んだ文章にびっくり。そして、私はこれを読んだ瞬間から永六輔氏の大ファンになりました。何て大きな人なんでしょう。
さて、購入した本は1980年代後半、昭和最後の5年間に永氏が観劇した舞台の寸評を集めたもの。あまりに数が多く、読むのに時間がかかりそうなので出演者から作品評をピックアップしてみました。そしたらありましたよ!《佐々木隆子》それも2作品。
短いのでそのまま抜き出してみますね。
「タップダンスNOW」
博品館劇場1986.4.27
その昔の中川三郎から佐々木隆子まで、この国でもタップダンス、そのものの流行がいろいろあって、最近はミュージカルといえばタップになっている。
八十五歳のフレッド・アステア。あるいは伝説のボージャングル。
佐々木隆子がおばあさんになっても踏み続けていたら・・・そうか、僕はいないか。
「タップ・タップ・タップ」
青山円形劇場1988.9.28
佐々木隆子のタップ・コンサート。
同時に教え子たちの舞台、ここがいつもむずかしいのだが、今回の高平哲郎演出は、子供たちを上手に使って不自然さを乗り越えた。
つなぎの明石家さんま(声)は、いつもの彼の軽さで、舞台の真剣さとはチグハグに浮いてしまった。
以上。
27年も前に自分が出演した舞台の批評を今頃見るとは驚きですが、本てありがたいですよね。羨ましいです。私が今書いている文章は多分残らないのでしょうからね。
この本を何日も持ち歩いて、隆子先生のいたあの時代をゆっくりと読み味わおうと思いました。
さて、お茶の水にはディスクユニオンのジャズ館という建物があるので、一応そちらにも顔を出す事に。デビュー当時のフランク・シナトラの名曲集がたったの514円でありました。25曲の中には、愛娘ナンシーに捧げた甘いバラード“Nancy”が含まれていました。最近全く聴いていなかったので、この曲目当てで即購入しました。
おわり。
天野 俊哉
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