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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.828 吸血鬼ドラキュラ俳優として知られるクリストファー・リー追悼
 イギリスの俳優で近年ハリウッド映画でも活躍を続けていたクリストファー・リーが93歳で亡くなりました。
 偉大なるエンタテイナーでありタップ・ダンサーであるサミー・デイヴィス・ジュニアが映画への深い思いを綴った「ハリウッドをカバンにつめて」という著書の中にイギリスの怪奇映画会社ハマープロを訪ねる章があります。サミーはここで吸血鬼ドラキュラ伯爵役で一世を風靡したクリストファー・リーと初めて会ったそうです。サミーは彼をクリスと呼んでいました。
 1957年にハマープロで製作されたクリス主演の「吸血鬼ドラキュラ」は世界中で大ヒットしました。それ以降ハマープロで沢山の怪奇映画に主演し続けました。
 私の少年時代には夏休みになると昼夜構わずテレビではハマープロの怪奇映画が放映され、もちろんその全てを観ていました。サミーと私はタップ以前にすでに同志だった訳ですね。
 ただ、私はサミーと違いクリス主演作品を含めたハマープロの怪奇映画のビデオやDVDは1枚も持っていません。つい先日も清瀬のDVDショップでハマープロ怪奇映画DVDBOXを手に取り2〜3分眺めていましたが、心を鬼にして黙って棚に戻しました。
 さて、ドラキュラ役者として一生を終わらせたくなかったクリスは1970年代50歳を過ぎてハリウッドに移ります。サミーとは家族ぐるみの付き合いだったそうです。
 長身で、ハンサムで、声が魅力的なクリスは亡くなるまでに「007」「スター・ウォーズ」「ロード・オブ・ザ・リング」などハリウッド映画の有名な大ヒット・シリーズに出演しました。
 悪役俳優としてなん十回も死んできたクリスが本当に亡くなるなんていまだに信じられませんが、天国のサミーはさぞかし喜んでいる事でしょう。
 クリストファー・リーのご冥福をお祈りいたします。

写真右下
クリス、サミー、そしてもう一人の怪奇映画の大スター、ピーター・カッシングとのスリーショット
クリスとピーターは22本で共演した怪奇映画の黄金コンビ。プライベートでも無二の親友
写真下右
身長193cmのクリスと161cmのサミー。若い頃のクリスは196cmあったとも言われている

天野 俊哉




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