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Vol.820 ハリウッド映画の不思議なヒロイン〜プリシラ・レーン生誕100年
 ワーナー映画会社の専属女優として1930年代後半から1940年代に活躍したプリシラ・レーンが生誕100年を迎えます。この時代のハリウッド女優としては若いルックスで、口元がAKB48にいた板野友美さんに似ています。
 確かデビュー当時にミュージカル映画ではかなり知られた「大学祭り」“Varsity Show”(1937)に主演し歌い踊っていましたが、これ以降本格的なミュージカルには縁がなくドラマが続きました。
 私が初めて観たのが「流れ者」というジョン・ガーフィールドと共演した犯罪映画でした(写真の映画日記をご参照)。次にジェームズ・キャグニー、ハンフリー・ボガートと「彼奴は顔役だ!」なんて凄いギャング映画に。ミュージシャンを描いた「Blues in the Night」etc. 私は10代でかなりの作品にふれました。
 共通しているのは「誰でも演じられたのでは?」程度の役柄であり、全く彼女に魅力を感じませんでした。先のキャグニーの映画でも、「そこまでして命を張らなくても良いのでは?」と映画の中のキャグニーにアドバイスをしたくなる位の女性にしか見えない不思議なヒロインでした。まあ当時の観客がキャグニーとボガートに釘付けであった事には間違いありませんが。
 さて生誕100年のお祝いコラムにこれでは酷すぎますね。
 多分個性が弱いのでワーナー映画ではプリシラの本領が発揮出来なかったのでしょう。ユニヴァーサル映画会社に貸し出されロバート・カミングスという個性の弱い男優と組まされたヒッチコック監督の「逃走迷路」では両俳優のバランスの取れた面白いサスペンスでした。さらにケイリー・グラントと共演したフランク・キャプラ監督のブラックコメディ「毒薬と老嬢」もプリシラは生かされていました。
 この2本の作品で、ヒロインは美しい立場では無くてかなり無茶苦茶なアクションを強要されていました。そして、私は初めてプリシラに感心しました。
 やはりヒッチコックとキャプラ両監督の才能のお陰ですかね。
 今回はハリウッド映画女優プリシラ・レーンを取り上げました。
写真 左から
「彼奴は顔役だ!」でジェームズ・キャグニーと
「逃走迷路」でロバート・カミングスと
「毒薬と老嬢」でケイリー・グラントと

天野 俊哉




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