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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.80 私のオススメ映画 7(ジーン・ケリー編)
「カバーガール」
“Cover Girl”(1944・コロムビア映画)

自由の女神がトレードマークのコロムビア映画の社長ハリー・コーンは、1943年当時アメリカの有力ファッション誌のトップモデルを出演させるミュージカル大作を企画。これが「カバーガール」となりました。
同社のトップスター、リタ・ヘイワースを主役に、MGMからジーン・ケリーを借りてきました。すでにセイモア・フェリックス、バル・ラセットという振付師が契約されていたのですが、古めかしい振付がイヤなジーン・ケリーは、自分の踊りは自分で振付する事を主張。 ブロードウエイ時代の友人であり、のちに「シャレード」などの監督となるスタンリー・ドーネンを共同振付師として招きました。ジーン・ケリーが、自分の心の葛藤を踊りで表現するダンス・ナンバーが当時としては進歩的です。逆に、若々しいジーン・ケリーとリタ・ヘイワースのデュエットが、戦前のアステア&ロジャースのクラシカルなムードを引きづりすぎている様に感じました。 豪華な“カバー・ガール”のナンバーは、12名の美しいモデルさんと共に、とんでもない男性ダンサーが出演している事で記憶される事となりました(皆さんで見つけて下さい)。
「カバーガール」が、日本で公開されたのは製作されてから30年以上もたった1977年10月でした。
この作品をアメリカから買い付けて、日本初公開を実現させたのが映画評論家の水野晴郎氏(シベリヤ超特急)だった事は、あまり知られていません。
(「リタ・ヘイワースDVD BOX」の1枚で、セット売りのみです。以前発売されたビデオがツタヤにあると思います)

写真上 :  アメリカ公開当時のもの。何よりもリタ・ヘイワースが売り物
写真中 :  とてもロマンチックなカップル。リタ・ヘイワースとジーン・ケリー
写真下 :  何度も観てほしいタイトル・ナンバー。坂の上にリタ・ヘイワース


「踊る大紐育」
“On the Town”(1949・MGM映画)

1944年にブロードウエイで上演された「オン・ザ・タウン」の映画化です。ジーン・ケリー(踊り)、フランク・シナトラ(歌)、ジュールス・マンシン(笑い)の3人の水兵が、ニューヨークでのたった一日の休暇をヴェラ=エレン(バレエ・タップ)、ベティ・ギャレット(笑い)、アン・ミラー(タップ)の3人の娘と過ごすというストーリー。
舞台のミュージカルを映画化する時、ミュージカル・ナンバーに関して50%位の使用におさえた方が良いと思います。
振付出身のジーン・ケリーとスタンリー・ドーネンが初監督として新鮮な映画作りをしています。オール・ロケーションによる“ニューヨーク・ニューヨーク”やヴェラ=エレンが踊る空想シーン、“ミス地下鉄のバレエ”などなど。舞台ミュージカルらしさは、すっかり影をひそめ、まるで私達がニューヨークを走りまわっている様なスピーディーな作品として成功しています。
野心家であるジーン・ケリーは当時モダン・バレエに意欲的で、タップダンスを忘れがちです。タップのナンバーは、博物館でアン・ミラーが踊る“プレヒストリック・マン”、ジーン・ケリーとヴェラ=エレンのデュエット“メイン・ストリート”のたった2曲です。
(\500DVDは、この作品に限って画質、音質共に最悪です。お金に余裕のある方には、ワーナーホームビデオの「踊る大紐育」(税込\2,100)をオススメします。美しいニューヨークに出会えるはずです)

写真上 :  日本公開当時のプログラム
写真下 :  ワーナーホームビデオの「踊る大紐育」DVDパッケージ


天野 俊哉





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