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Vol.767 生誕100年アリス・フェイ〜FOXミュージカル映画の女王
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私がミュージカル映画ファンになった1970年代は情報入手は洋書と輸入盤のレコードに頼るしかありませんでした。新たな情報収集の為に19歳でハリウッド旅行をした時の一番の収穫が実は今年生誕100年を迎えるアリス・フェイ(以下AF)でした。
ハリウッドとダウンタウンの間に位置する場所にあるヴァガボンド・シアターという名画座で開催されていた20世紀FOX映画祭でAFの「The Gangs All Here」が上映され、初めて彼女のミュージカル映画を、しかも大きなスクリーンで観ることが出来ました。
また、その旅行中にハリウッド大通りの古本屋でAFの映画写真集を手にいれました。この本は今日に至るまで日本の書店では見ていないレアなもの。ただし松本晋一さんのお宅の本棚にはありました!が。
ハスキーな歌声で1930年代から1943年までFOXミュージカルの女王でした。歌手ではありましたが、シャーリー・テンプルと共演した時はかなり高度のタップ・ダンスを踊らされました。
後輩のベティ・グレイブルに女王の座を奪われても二人が親しかったエピソードは長年のファンとしては嬉しい限りです。
FOXミュージカル映画の殆どは日本未公開の簡単な内容の作品が多くて、ビデオ時代からDVD時代を経て、さらには松本さんやアメリカ人個人のコレクションのお陰で最近ようやくAFミュージカル映画のほとんどを観ることが出来ましたし、近年YouTube映像でアリス・フェイを検索しては今まで観たことが無かったコンサート映像やらと巡り会える様になりました。
彼女の歌声を聴くとただただ楽しかったハリウッド旅行を昨日の事の様に想いだせるのです。
天野 俊哉
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